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午前中はずっと上の空だった。
こんな状態で仕事してちゃダメだ…
恋愛沙汰で悩んで仕事に支障をきたすなんて、みんなにも小瀧さんにも失礼だ。
そう思っていた矢先。
『着きました。いま、出てこられますか？』
ああ。来てしまった。
まるで、最後の審判をうけるような気持ちで、
事務所の玄関でその人を出迎える。
「お疲れ様です。」
「…お、おつかれさまです」
小瀧さんの目をまともに見れない。
視線を下にずらすと口元が目に入って、
心臓がひゅっと跳ねて唇を噛みしめる。
「これ…�陲舛磴鵑�ら差し入れです」
「え！ありがとうございます」
「あの、今日来たのは、お菓子持ってきたわけやなくて。」
きた
「告白、もう一度やり直したくて。」
真っ直ぐに、伝えてくれるその気持ちに、
わたしは答えればいい。
「ゆりさんが好きです。
仕事だけの関係じゃいやや。もう一歩踏み出したい。」
はい。って言えばいい。
わたしもですって伝えて、よろしくお願いしますって。
なんで声がでないの。
言い淀むわたしの空気を察して、小瀧さんが眉根を寄せてこちらを伺う。
「…あの、なにも、すぐに返事が欲しいなんて言いませんから。」
違うの
「ちゃんと考えてもらって、答え出してもらったらいいですから。」
待って、言うから、わたし。
小瀧さんといると、緊張しちゃって困る
いつも笑っていて欲しいと思うし
頼りにされたら、いくらでも頑張れる
この気持ちが、そうなのかな。
「…ありがとうございます、うれしいです」
わたしはまだ、この気持ちに、名前をつけかねていたんだ。
「ほんまっすか？迷惑やない？」
「はい。」
「よかった！
…ゆりさんに、ちゃんと好きって言ってもらえるまで、頑張りますから。」
宣戦布告や。そう言ってニヤリと笑って、翻した背中を、見えなくなるまで見送った。
・
「ゆりちゃん、ごめんね」
「？
なんですか、今井様」
「私、勝手に楽しんで、けしかけるようなことしちゃってたかも」
「そんな！
背中押してくれたんじゃないですか。
わたしが、頑なにならないように。」
自分の運命って、自分が握ってるんだと思ってた。
わたしは、正しく選び出せるだろうか。
・
作)くっつかないだと……もう少し続きます！
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るーちょ(プロフ) - まっちゃさん» コメントありがとうございます！応援いただきとても励みになります(T-T)最終話までぜひお付き合いください。 (2019年7月19日 20時) (
レス) id: 5adc9338ef (このIDを非表示/違反報告)
まっちゃ(プロフ) - とても面白いです！ 応援してます！ (2019年7月19日 6時) (レス) id: 622cccb941 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Lucio | 作成日時：2019年7月8日 18時
