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「もともとモデルさんなんですね。
俳優活動は始めたばっかりなのか」
藤井流星の宣材写真をしげしげと見ながら梁さんが言う。
「うーん…かっこいいですねえ」
「…!
梁さんも、やっぱそういうんがええんですか!?」
「これは映えますよー。
デザイナーの腕がなるな〜」
ぐぐぐ。流石というか、あくまで仕事モードで流されてしまった!
その梁さんが、タブレットで“藤井流星”と画像検索をかける。
タブレットの画面にずらりと並んだのは、こちらに甘いかんばせを向ける、最近売り出し中のイケメンモデル。
今までの主な活動は、雑誌の専属モデルとしての仕事だったが、今年の春からは俳優業をやったりもしているみたい。
「今プッシュされてるみたいですね。」
「ここのプロダクションとは、SAIHIの広告からずっと御縁があるんで、売り出し中の藤井さんが抜擢されたらしいです」
ちなみにSAIHIのCMは、毎回大物女優が出演している。
担当するのはうちの社内でも先鋭ばかりが集まるプロジェクトチームだ。
「今度、タレントのスチールとCMの撮影があるんで俺も行くんですけど。」
「へー!イリスくんのCM!」
CM制作にあたるのは、専門の部署と番組制作会社が担当する。
今回はスチール撮影もセットになっているため、うちの部署にも声がかかったというわけ。
「俺も、ほんとは立ち会わんでいい位なんですけど、経験のために行ってこいって課長が。
…でその課長が、よかったらスチールのほうに梁さんにも立ち会ってもらったらどうかって。」
「え!いいんですか?
前のタレントさんのときは、立ち会いがなかったんですよー。
専属メイクさんの権力が強くてごにょごにょ…」
写真にはデザイナーがある程度修正を入れることもあるが、
コンディションが悪かったり思った通りのショットが撮れなかった時は、クライアントから細かーい修正依頼が来るらしい。
だからできることなら、撮影の時点から立ち会ってチェックしておきたいはずだ。
「課長が言うくらいやから大丈夫ですよ。
他の社員も見学に来ると思います。」
「今度作るポスターにも使う写真ですもんね。
ぜひ行かせてください!」
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作)説明台詞が多くてすみません。
イリスくんは言わずもがなビュー◯くんのパロディーですよ。
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作者名:Lucio | 作成日時:2019年6月9日 14時