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ある夏の日のこと。
病室に、暖かい太陽の日射しが降り注ぐ。眩い光に照されながら、子供はベッドで退屈そうに本を読んでいる。幼い子供が読まなさそうな、現実的な本だ。表紙を見れば一目瞭然だろう。何故なら、それは『死』をテーマにした本だからだ。
暫く、書かれている文字を目で追うと、本を閉じて目線を窓の方へやった。少し光に眩むも、それをじっと見つめながら子供は呟いた。
「…僕、もうすぐ死ぬのかな」
悲しげな表情で、溜め息をつき、体を倒しベッドに横になる。自分が死んだ時の為に、手紙を残しておこうか、なんて思いながら。
そして、子供は目を閉じた。
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作者名:境波 | 作成日時:2019年6月16日 13時