三十一話 ページ34
ツッコミのオンパレード
状態なのがおかしくて、
少しだけ笑ってしまう。
ティーノ「！ほらリント坊っちゃん、
笑われてしまいましたよ！ご自分で
召し上がってください」
リント「パンがある」
ティーノ「リント坊っちゃん〜！」
やり取りを見ていると、分かる。
(この二人、とても信頼しあってるんだな)
マユ「あはは。私のことはどうか気にせず、
普段通りにお食事してください」
ティーノ「はぁ……申し訳ありません」
リント「マユ、殆ど食べてない」
ティーノ「おや、本当ですね。
もうすぐ夜の講義が始まりますから、
少し急いだ方がいいかもしれませんよ」
二人の言葉に私がスプーンを動かす手を
早めると、そのタイミングで
ルイくんが起き上がった。
リント「あ、起きた」
ルイ「………」
ルナ【ファ〜……】
ルーン【ン〜……】
ルイくんはポヤッとして、人形達は
小さな体で伸びをする。
私を視界にいれたルイくんは、椅子から
降りてトコトコと私の隣に来た。
ティーノ「懐かれているんですね」
マユ「あ、あはは……そうみたいですね」
ルナ【関口マユサンハ、ルイト同ジ
赤イ目ヲシテルカラネ！】
ルーン【ソレニ、キミハルイニ何モ
酷イコトハシナサソウダカラ！】
ルイ「………」
人形を抱えていない方の手で、私の服を
ギュッと掴んでいるルイくんは、
相変わらずボーッとしている。
とりあえず、時間がきてしまう前に私は
二人に講義の時間について聞いた。
大体の事を把握したその時。
？「「リント様！」」
(えっ！？)
和む二人に気を取られていたせいで、
いつの間にか傍にいた数人の女子生徒に驚く。
みんな唇をきゅっと引き結び、緊張の
表情を浮かべていた。
リント「……？」
(な、なんだろう……？)
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