検索窓
今日:9 hit、昨日:2 hit、合計:48,715 hit

三十話 ページ33

リント「俺の従者の
チーノ」

?「!」

マユ「チーノさんというんですね。
初めまして、関口マユです」

?「これはこれはご丁寧に……
ですが私、本当はチーノではなく、
ティーノといいます」

マユ「え……?」

ティーノ「リント坊っちゃんは昔から
チーノとお呼びになっていて、
直してくださらないんです。はは……」

リント「チーノはチーノだから」

ティーノ「ああ、リント坊っちゃん……
またパンしか食べていないんですね」

リント「……」

(それは私も、ちょっと気になってた)

ティーノ「肉や野菜も食べないと栄養が
とれませんよ。
ほら、面倒臭がらず」

(え?面倒だからパンだけなの?)

ティーノ「Sランクのカフェテリアから、
極上のステーキ肉を運んでまいりました」

(お、美味しそう……っ)

リント「ふーん」

(興味なさそう………って、あれ?)

マユ「リントさん、何をしているんですか?」



リントさんは先程から下を向いて
腕をゆっくり動かしていた。



リント「寝てるから、膝貸してた」

マユ「ルイくん!?」

ティーノ「おや、この方はルイという
お名前なんですね」



リントさんの膝上に頭を乗せ、他の椅子に
体を乗せて眠っていたのは、
いなくなっていたルイくんだった。

お人形達も、ルイくんの側でスヤスヤと
寝息をたてている。



リント「廊下で会って、連れてきた」

マユ「そうだったんですか……」

(でも、見つかって良かった)

ティーノ「ほらリント坊っちゃん、
ちゃんとお食べください」



チーノさん改めティーノさんは、
フォークで刺した肉厚のステーキを
リントさんに渡す__かと思ったのに、
リントさんは当然のように口を開けた。



(自分で食べないんですね?!)



しかもティーノさんは失敗して、
リントさんの口の端がソースで汚れる。



ティーノ「ああ!すみません
リント坊っちゃん〜!
すぐに拭いますので、どうかそのままで」

リント「ん……」

(…………親子ですか???)

三十一話→←二十九話



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 8.4/10 (15 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
25人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:柚子胡椒の化身 | 作者ホームページ:ないっす  
作成日時:2018年7月29日 0時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。