【及川徹】0キロメートルの愛 2nd【番外編】

太陽のふるさと２１ ページ31

及川｢真夜ちゃん、仕事は大丈夫なの？身体平気？｣

真夜｢……｣


徹の問いかけに、真夜ちゃんは安定のフルシカト。それを受けた徹はしょんぼりと露骨に肩を落とした。


A｢真夜ちゃん、仕事どう？無理してない？｣


私が徹と同じことを尋ねると、真夜ちゃんは途端に表情をぱっと明るくさせて口を開いた。


真夜｢つわりが酷かった時は少しお休みさせて貰ってたんですけど、もう大丈夫です。妊娠前と同じってわけにはいかないので仕事はセーブさせてもらってるんですけどね｣

A｢うんうん、無理しないで周り頼りなよ〜｣

及川｢……何でAちゃんのには答えて俺は無視なの？｣

真夜｢私、ゴリラ語は分からないので、A先輩に通訳して貰わないといけないんです｣

及川｢今伝わってるじゃん！！｣

真夜｢ウホウホうるさいです｣

金田一｢…っ、｣

及川｢言ってないよ！！ずっと人間の言葉！！金田一は笑ってるのバレてるよ！！｣


…真夜ちゃんって、徹の反応がいつまでもオーバーリアクションだから冷たくしてるとこあるよね。

分かるよ。面白いもんね。一昨日の黒尾とか新しいおもちゃ見つけたみたいな顔してたもん。


真夜｢…まぁ、体調も安定してますし、産休入るまでしっかり働きますよ｣


真夜ちゃんが自信満々に宣言すると、その隣でエンジェル国見ちゃんが深いため息を落とす。


国見｢それは体調次第。キツそうだったら絶対に産休前倒しさせるから｣

真夜｢もう、分かってるって。…過保護なんだから｣

A｢ぐふっ、ぐふふっ、過保護たまらんな最高だなおい、ひひっ｣

国見｢笑い方キモいです｣

A｢ありがとう｣

国見｢返しがキモいです｣

A｢ありがとう｣


まるでゴミでも見るかのような冷たい瞳で見つめてくる国見ちゃんに、より一層頬を緩ませていると、徹がぐいぐいと私の腕を引いた。


及川｢ねえねえ！俺も我ながら過保護だったよ！｣

A｢…徹は度が過ぎてたんだってば｣

岩泉｢Aの話聞く限りは後期高齢者の介護だったな｣

レイ｢コーキコーレーシャってなにー？なんの車ー？｣

A｢ウルトラおじいさんとウルトラおばあさんってことだよ｣

レイ｢へー！かっけー！｣

花巻｢お前、説明の仕方な｣


レイは少し何かを考える素振りを見せる。それから真夜ちゃんに顔を向けて問いかけた。


レイ｢真夜ちゃんはウルトラおじいさんとウルトラおばあさんのお医者さんしてるの？｣

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