太陽のふるさと20 ページ30
レイ「……真夜ちゃん」
真夜「ん?」
落ち込んだかと思われたレイは、小さな手を伸ばして真夜ちゃんの手を取る。
ーーそして、徹が私にするようにして、真夜ちゃんの手の甲にチュッと口付けた。
英国紳士さながらの行動に、全員がポカンとしていると、レイは上目遣いがちに真夜ちゃんを見つめる。
レイ「ーーオレの方が幸せにしてやれるよ?…どう?」
真夜「えっ…」
びくり。真夜ちゃんは動揺に大きく肩を揺らすと、反対の手で胸の辺りをキュッと握った。
国見「何でときめいてんだよバカ」
真夜「…だ、だって見てよ…この目。眼差しがA先輩に似てるんだもん…ほら、ホントそっくり…」
金田一「真夜、呼吸おかしくなってんぞ。落ち着け」
花巻「人妻の心揺らしてんじゃねぇよ」
松川「末恐ろしい4歳児だな」
A「いや…私は、女キラー松川も充分恐ろしいよ」
岩泉「…もし及川がやったら腹立ってぶん殴ってんのに、レイはさまになってるな」
及川「ちょっと岩ちゃん!?レイは俺の血受け継いで、俺見て育ってるの!!それはつまり俺がカッコいいってことでしょ!?」
真夜「カッコいい人は自分のことカッコいいって言いません」
今日も容赦無く徹にぴしゃりと正論を突き立てた真夜ちゃんは、レイへと向き直る。
真夜「ごめんね。私、こいつがいるから」
レイ「…あんなやつでいーの?」
レイは不満げに顔を顰めながら国見ちゃんを指をさしながら尋ねた。
真夜ちゃんは少し間を置いてから、そっと花が開くような笑みを浮かべて小さく頷く。
真夜「…うん。あんなやつ“が“いーの」
A「ゴルブファッッ!!!」
ガッターン!!
あまりの殺傷能力の高さに、私は回転しながら椅子と共に地面に身体を打ち付けた。
花巻「ほんっとうるせーなお前」
真夜「A先輩!?大丈夫ですか!?」
慌てて立ち上がった真夜ちゃんが少しバランスを崩す。あっと思った時にはもう、逞しく国見ちゃんが真夜ちゃんの身体を支えていた。
国見「急に立つなって、危ないな」
A「ブフォアッ!!」
及川「Aちゃん!?Aちゃん息をして!?」
A「尊い……尊すぎんねんホンマに……目の前全面ピンクや……何も見えんねん……」
及川「そ、そんな…!!」
岩泉「何で関西弁なんだよ」
A「ありがとうみんな………よき人生……だった……」
及川「Aちゃーーーん!!」
岩泉「何だよこの茶番」
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スナック杏月(プロフ) - ゆんさん» ゆんさんいつもコメントありがとうございます!そして最後まで見届けて頂き本当に励みになりました!私もほっとしたような寂しいような心境です😢国見ちゃん×後輩ちゃん話でも最後まで飽きずに着いてきて頂けるようなお話を丁寧に綴っていけたらと思います🥰 (2023年1月28日 0時) (レス) id: 011dd4e45f (このIDを非表示/違反報告)
ゆん(プロフ) - あぁぁ😭ついに一番好きなシリーズが完結してしまった😭💕嬉しいような寂しいような、、、でも次の国見ちゃんの話を楽しみに生きていきます🥺 (2023年1月27日 0時) (レス) id: d0dd043faf (このIDを非表示/違反報告)
スナック杏月(プロフ) - なぅさん» 遅れあけましておめでとう!今年はまったりと執筆していくので気長にお付き合いよろしくね🥲 (2023年1月12日 12時) (レス) id: 011dd4e45f (このIDを非表示/違反報告)
なぅ(プロフ) - 𝐻𝑎𝑝𝑝𝑦 𝑁𝑒𝑤 𝑌𝑒𝑎𝑟☆占い師及川愛す𝐟𝐨𝐫𝐞𝐯𝐞𝐫☆ (2023年1月2日 1時) (レス) @page43 id: 061659d46e (このIDを非表示/違反報告)
スナック杏月(プロフ) - おもちさん» おもちさんお久しぶりです!私も長らく占ツクを離れており、最近執筆再開をしました😢おかえりなさい!素敵な作品が多い中最初に開いてくれて嬉しいです😭温めてきた二人のお話を最後まで丁寧に綴っていきますので最後までお見届けよろしくお願いします! (2022年12月24日 2時) (レス) id: 011dd4e45f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:スナック杏月 | 作成日時:2022年4月7日 1時