自信持て ページ14
▲▼ A side
A｢及川…！｣
足を踏み出したその時、
ミカ｢徹くん！！大丈夫！？｣
甘ったるい声。
有田みかんが及川に駆け寄って行った。
有田みかんがタオルを及川の鼻に押し当てているのを見て、私は一度目を伏せる。
それからもう一度二人に目を向ける。
及川と有田みかん。
美男美女で、誰から見てもお似合いだ。
岩泉｢A、｣
振り向くと岩泉がいて、心配するような目とかち合って、居心地が悪くなった私は無言で体育館を出た。
▲▼
花巻｢なーに拗ねてんの？｣
松川｢ぼっち飯とか寂しいやつだな｣
A｢…一人にしてくれる？｣
自販機前のベンチで昼メシを食べていると、ジュースを買いに来たらしい花巻と松川に見つかった。
二人は私の言葉を無視すると、私を挟んで両隣に座ってきた。
花巻｢ミカちゃんのことなら気にすんなって｣
松川｢そーそー。及川はお前しか見てねーよ。その証拠にさっきの顔面パスな｣
A｢…アンタらの野次に反応したんでしょ｣
私がため息ながらにそう言うと、花巻と松川は顔を見合わせる。
そして花巻はポケットからスマホを取り出して操作させた。
花巻｢Aに良い物を聞かせてやろう｣
花巻に見せられたスマホ画面には私と及川が映っていた。
『確かにいい子はいっぱいいると思う。けど、俺はAちゃんなの。Aちゃんじゃないとダメなんだ』
ーー及川の声。
これは、及川が私にヘアゴムをくれた時のだ。
『笑顔とか、優しいところとか、面白いところとか、考え方とか、俺に掛けてくれた言葉とか、…好きなとこ挙げるとキリがないくらい、Aちゃんの全部が好きだよ』
動画だった。
花巻がふざけて撮ったやつ。
再生が終了すると、花巻が私の背中を痛いくらいに強くバシッと叩いた。
花巻｢自信持て。及川の中でお前に適うやつなんかいない｣
励ますように笑う花巻に張り詰めていた気が緩む。
A｢…私に伝えてくれた及川の気持ちが本当って分かってる。でも、モヤモヤしていっぱいになって、身動きができないんだ…｣
つい弱音を吐くと、今度は松川にバシンと背中を叩かれた。
松川｢Aさ、まずは何でそんなにモヤモヤすんのか、もっかい考えてみたら？｣
A｢考える…？｣
松川｢そう。何で嫉妬してんの？｣
松川の言葉を頭の中で反芻させる。
何でモヤモヤしてるのか。
何で嫉妬してるのか。
探るようにして自分の胸にそっと手を当てた。
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杏月(プロフ) - 凍ったライムさん» 読み返し嬉しいです😭こちらこそありがとうございます！ (2022年1月19日 21時) (
レス) id: 04a827e35d (このIDを非表示/違反報告)
凍ったライム(プロフ) - 杏月さん» メッセージありがとうございました……！これから、また１から読み返していきます(^^*)これからも頑張って下さい！ (2022年1月19日 21時) (レス) id: 946d60cede (このIDを非表示/違反報告)
杏月(プロフ) - 凍ったライムさん» バチクソ嬉しいです😭私の方がいっつも元気貰ってます！メッセージにてパスワードお送りさせて頂きます🙋♀️ (2022年1月19日 20時) (レス) id: 04a827e35d (このIDを非表示/違反報告)
凍ったライム(プロフ) - 杏月さん» パスワード、もし教えて頂けるなら読みたいです！本当に杏月さんの作品には元気を頂いたので、何回も読みたくなってしまって……(//∇//) (2022年1月19日 18時) (レス) id: 946d60cede (このIDを非表示/違反報告)
杏月(プロフ) - 凍ったライムさん» ばら撒かせてもらっているので、暇だし読もうかな…と思って頂ける際には気軽に声掛けてください☺️こちらこそ、こうして読んでコメントをして頂いて、読者様方には励まされています！これからもあたおか作者と作品達をよろしくお願いします！ (2022年1月19日 18時) (レス) id: 04a827e35d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：スナック杏月 | 作成日時：2021年5月31日 0時
