バカすぎて言葉が出てこない ページ11
▲▼ 国見 side
購買部からの帰り、廊下のど真ん中でしゃがみ込む見慣れた人物を見つける。
歩み寄ると、俺の足音に気がついて顔をあげた。
国見｢A先輩、何してるんですか｣
A先輩は切羽詰まったような顔でボロボロと泣いていて、内心戸惑うが平静を装う。
A｢ひぐっ、…くにみ、ちゃん…、｣
国見｢授業中ですよ？｣
A｢く、国見ちゃんだって…授業中…っ、｣
国見｢自習なんですよ。腹減ったんで購買にパン買いに行ってました｣
A｢不良…、｣
国見｢A先輩が教えてくれたんじゃないですか…木曜日は緩いおばちゃんだから授業中も買わせてくれるって｣
A｢…そうだけど…っ、うっ、｣
ひたすら泣きじゃくるA先輩の隣にしゃがみ込むと、おもむろに菓子パンの袋を開けた。
パンを半分こにちぎると、片方をA先輩に差し出してみる。
国見｢半分食べます…？｣
A｢いただきます…｣
国見｢ふ…即答｣
廊下のど真ん中もアレだから端に寄って壁を背に座る。
二人で無言でパンを食べていると、涙が止まったA先輩が口を開いた。
A｢どうしよ、やっちまった…やらかした…｣
国見｢いつもやらかしてるじゃないですか｣
A｢違うよ、生活態度とか遅刻とかじゃなくて及川のことで…｣
そんなことだろうとは思った。
それで原因は及川さん…というか、及川さんの周りをウロチョロしているあの元カノなんだろうと予想がつく。
A｢こんな汚い気持ち、振り払いたいのに振り払えない…。及川と有田みかんが一緒にいるの見るとしんどい…｣
国見｢嫉妬してるんですか？｣
A｢嫉妬？そっか…嫉妬してんのか私…。付き合ってもないのに、変だよね｣
国見｢付き合ってなくても嫉妬くらいするんじゃないですか｣
A｢えっ…あ、そうか…｣
国見｢…A先輩って恋愛経験少なそう｣
A｢うっ、確かに中学んときクズ男と付き合っただけだわ…。しかも騙されてたし…｣
国見｢黒歴史ですね。…っていうかA先輩、及川さんに返事したらいいじゃないんですか？｣
A｢え…？でも及川のことちゃんと好きかどうか分かるまでは返事のしようがないし…｣
国見｢は？｣
A｢え？｣
は？自覚ないの？この人。
人の気持ちに鈍感なのは分かってたけど、自分の気持ちにも鈍感なわけ？
国見｢バカすぎて言葉が出てこない…｣
A｢え！？頭いいんだけど私！！｣
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杏月(プロフ) - 凍ったライムさん» 読み返し嬉しいです😭こちらこそありがとうございます！ (2022年1月19日 21時) (
レス) id: 04a827e35d (このIDを非表示/違反報告)
凍ったライム(プロフ) - 杏月さん» メッセージありがとうございました……！これから、また１から読み返していきます(^^*)これからも頑張って下さい！ (2022年1月19日 21時) (レス) id: 946d60cede (このIDを非表示/違反報告)
杏月(プロフ) - 凍ったライムさん» バチクソ嬉しいです😭私の方がいっつも元気貰ってます！メッセージにてパスワードお送りさせて頂きます🙋♀️ (2022年1月19日 20時) (レス) id: 04a827e35d (このIDを非表示/違反報告)
凍ったライム(プロフ) - 杏月さん» パスワード、もし教えて頂けるなら読みたいです！本当に杏月さんの作品には元気を頂いたので、何回も読みたくなってしまって……(//∇//) (2022年1月19日 18時) (レス) id: 946d60cede (このIDを非表示/違反報告)
杏月(プロフ) - 凍ったライムさん» ばら撒かせてもらっているので、暇だし読もうかな…と思って頂ける際には気軽に声掛けてください☺️こちらこそ、こうして読んでコメントをして頂いて、読者様方には励まされています！これからもあたおか作者と作品達をよろしくお願いします！ (2022年1月19日 18時) (レス) id: 04a827e35d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：スナック杏月 | 作成日時：2021年5月31日 0時
