俺は馬鹿か ページ50
国見 side
部室のドア勢い良く開ける。
苛立ちをぶつけるように。
及川「ワォ、国見ちゃんどしたの?荒れてんねー」
岩泉「遅かったな」
国見「スンマセン…」
花巻「国見、Aちゃんも遅れてんの?」
国見「はい。日直の仕事で。日誌出しに職員室寄ったらすぐ来ると思います」
言いながら、とっくにみんなは着替え終わっている中、俺もジャージに着替え始める。
が、視線を感じてすぐに顔をあげた。
すると、みんなの表情が固まっていた。
岩泉「…一緒に来てねーのか?」
国見「え…そうですけど」
及川「A、待っててほしいって国見ちゃんに頼まなかった?」
国見「頼まれ、ました…。でも、」
頭に来て、置いてきました。
なんて言えずに俯き、黙り込む。
そんな俺に松川さんが近寄ってきて、胸ぐらを掴んできた。
松川さんは怒っていた。
俺を睨みつけるその顔は、初めてみる顔だった。
松川「国見。お前、Aちゃんのことが好きなんじゃねーのかよ。だったら不安そうなあの子を一人にすんなよ。…何があったか知らないけど、俺だったら絶対にしない」
及川「松っつん落ち着いて。国見ちゃんだって事情をちゃんと知ってたら一人にしなかったはずだよ」
及川さんが松川さんを宥める。
冷静さを取り戻し、悪い。と松川さんは俺に謝った。
及川「国見ちゃん、よく聞いて」
及川さんは俺の両肩に手を置いて話し出した。
松川さんがすれ違った怪しい男子の話。
その時Aが怯えていたこと。
ーーその話を聞いた瞬間、俺は走り出していた。
及川さんが俺を呼ぶ声も聞かず、なりふり構わずに来た道を戻った。
…俺は馬鹿か。
Aが怯えているのを、一人でいることに不安を感じているのを分かっていた。
なのに、一時の嫉妬心という感情で、一人にしてしまった。
廊下を駆け抜け、階段を駆け登る。
国見「A…!」
勢い良く教室に飛び込んだ。
が、そこにもうAの姿はなかった。
バッグは置いたまま。
職員室に先に行ったのか?と思ったその瞬間、床に散らばるそれに目がいった。
国見「…何だよ、これ、」
目にした瞬間、戦慄した。
Aの席の下に散らばるたくさんの写真。
その全てにAが写っていた。
机には日誌が置かれたまま。
ーー何かあったとしか思えなかった。
国見「そうだ…電話、」
制服のポケットに入れていたスマホを出して、Aに電話をかけた。
無事でいて、と願いながら。
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杏月(プロフ) - わむさん» コメントありがとうございます。ご指摘ありがとうございます。確かにその通りですね。作者がアホでした・・・。他にもリアルとかけ離れている部分があるかと思います。不快にさせてしまったようであれば申し訳ございません・・・。 (2021年4月29日 23時) (レス) id: 04a827e35d (このIDを非表示/違反報告)
わむ - なんで兄貴と違う中学なの?同じ住所なら学校も同じじゃん。高校や私立じゃないんだし。 (2021年4月29日 14時) (レス) id: 6836c6202c (このIDを非表示/違反報告)
杏月(プロフ) - あ〜くさん» コメントありがとうございます。最高だなんてめちゃくちゃ嬉しいです!作者の励みになります!ノヤっさん大好きで登場させてしまいましたwwこれからも欲望の赴くままに投稿していきます!お話がいっぱいになりましたので、続編に飛んでください! (2019年7月9日 22時) (レス) id: 04a827e35d (このIDを非表示/違反報告)
あ〜く(プロフ) - すっごく面白いです!何か…語彙力が無くなって上手く言えないですけど、最高です!!逆ハーも好きなんですけど、何より私の推しであるノヤっさんとの絡みもあって凄いドキドキしながら見ています!更新頑張って下さい、応援しています!!o(>∀<*)o (2019年7月9日 20時) (レス) id: 14e5aeaf40 (このIDを非表示/違反報告)
杏月(プロフ) - 黒豆粉さん» コメントありがとうございます。作者の欲望のままに書いている作品を気に入って頂けるなんて嬉しい限りです...!これからも楽しんでもらえるよう頑張って投稿していきます! (2019年7月7日 11時) (レス) id: 04a827e35d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:スナック杏月 | 作成日時:2019年6月7日 17時