様子のおかしい妹 ページ48
及川 side
及川「最近Aの様子がおかしいの、みんな気づいてるよね?」
部活が始まる前、部室で遂に切り出した。
Aは心配をかけたくないと、兄の俺にでさえ何も話そうとしないから、裏で勝手に探らせてもらうことにした。
その場にいた全員が着替えの手を止めて俺に視線を向ける。
最初に話し出したのは金田一だった。
金田一「最近どこ行くのにも誰かとくっ付いてますよね。前はどっちかというと群れたりしなかったのに…」
矢巾「だよな。昨日なんて、ドリンク作るの大変だから付き合ってほしいとか言われましたよ。その割にすげースピードであっという間に全員分作っちゃって、俺いらねーじゃんって感じでした」
岩泉「なんか挙動不審だよな。警戒心の強い野生動物みてぇな…」
ここまでは周知の事実だ。
俺が聞きたいのはこういう話じゃなくて、
及川「松っつんは?何か知ってる?」
先程から考え込んだような顔で黙っている松っつんに話を振った。
俺は松っつんが何かを知っているという確信があった。
松っつんは怯えるAのことを積極的に気にかけて、なるべく一緒にいるようにしていたから。
松川「…言おうか迷ってたことがあんだけど、」
ほら、ビンゴだ。
松っつんはぽつりぽつりと話し出した。
約一週間前の出来事を。
部室に着替えに行ったら、知らない男子と入れ違いになったこと。
その時部室にいたAが怯えていたこと。
話を聞いて合点がいった。
及川「松っつんが擦れ違ったそいつ、Aのストーカーかもしれないね」
やっぱりそうか、と松っつんはため息をつく。
それ以外の全員はみんな息を呑んだ。
岩泉「…松川、どんなやつだったか覚えてるか?」
そう尋ねた岩ちゃんの声色が苛立っていた。
中学時代のAを知っている岩ちゃんは、人一倍守りたいっていう気持ちが強いから、気づかなかった自分が腹立たしいんだろう。
松川「わりぃ。一瞬だったから顔もよく見えなかった。校舎内だったら上靴の色でせめて学年だけでも分かったと思うんだけど…」
及川「…そっか。ちょっとさ、みんなにお願いがあるんだけどいい?」
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杏月(プロフ) - わむさん» コメントありがとうございます。ご指摘ありがとうございます。確かにその通りですね。作者がアホでした・・・。他にもリアルとかけ離れている部分があるかと思います。不快にさせてしまったようであれば申し訳ございません・・・。 (2021年4月29日 23時) (レス) id: 04a827e35d (このIDを非表示/違反報告)
わむ - なんで兄貴と違う中学なの?同じ住所なら学校も同じじゃん。高校や私立じゃないんだし。 (2021年4月29日 14時) (レス) id: 6836c6202c (このIDを非表示/違反報告)
杏月(プロフ) - あ〜くさん» コメントありがとうございます。最高だなんてめちゃくちゃ嬉しいです!作者の励みになります!ノヤっさん大好きで登場させてしまいましたwwこれからも欲望の赴くままに投稿していきます!お話がいっぱいになりましたので、続編に飛んでください! (2019年7月9日 22時) (レス) id: 04a827e35d (このIDを非表示/違反報告)
あ〜く(プロフ) - すっごく面白いです!何か…語彙力が無くなって上手く言えないですけど、最高です!!逆ハーも好きなんですけど、何より私の推しであるノヤっさんとの絡みもあって凄いドキドキしながら見ています!更新頑張って下さい、応援しています!!o(>∀<*)o (2019年7月9日 20時) (レス) id: 14e5aeaf40 (このIDを非表示/違反報告)
杏月(プロフ) - 黒豆粉さん» コメントありがとうございます。作者の欲望のままに書いている作品を気に入って頂けるなんて嬉しい限りです...!これからも楽しんでもらえるよう頑張って投稿していきます! (2019年7月7日 11時) (レス) id: 04a827e35d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:スナック杏月 | 作成日時:2019年6月7日 17時