【リーガル・ハイ】出会いは突然に (ページ7)

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第六条ページ7

「弁護をするときに美人でないと意味がないんだけどねぇ。
まぁ、私の期待に添えられなかったときは、きっちり2千万払ってくれよ。
さっきの君の言葉、録音させてもらった」

「はい、大丈夫です。
古美門先生、好みの美人さんのお写真とかあったら見せてください。
なるべく好みに寄せさせていただきます」

すっとポケットから出したスマホに映っているのはアジア系の美人に、金髪碧眼の王道美女、顔はそこそこ美人だけどダイナマイトボディのおねぇさん……。
要はこの男、色気が漂うなり、胸やお尻が大きければなんだっていいやつだな…。

古美門先生の好みを把握した後は、再度当日の私の行動を詳細に伝ると、私の通った階段に監視カメラがないかを調べてくれるそうだ。
その他には、私がこの場所に長らくいる原因を作った私の友人高橋真理の証言について、彼女と実は不仲ではなかったか、彼女がそんなことを言う理由に迫った。

「死亡してしまった男性、名前は、斎藤幸人、というらしい。
君、彼と何かしらつながりがあったりはしたかね」

ガラス越しに見せられた写真の男にどこが見覚えがあった。
どこだったろうか……。

「んん……、見たことがあるような、ないような……」

「見たことがあるなら今すぐ思い出せ、君の友達の高橋真理が君に不利な証言をしたことと関係あるかもしれないからな」

それから数分間、黛先生と古美門先生にあーだこーだ言われながら思い出そうと試みたが、結局、思い当たる節はなく、本日はお開きとなった。
また明日、黛先生が来てくれるとのことで、安心して房に戻った。

(どうしてあの人見たことがあったんだろう……)

買い物に出かけたときだろうか、それとも大学の図書館？
……いや、同じ電車を使ってるなら、朝や夕方に同じ車両に乗り合わせた可能性が高い。
それなら、見たことがあって当然だし、見たとしても気に留めないのは当たり前だ。

ひっきりなしに、んん～、っとうなっていると、同じ房の女性に怪訝な顔をされてしまった。