【リーガル・ハイ】出会いは突然に (ページ6)

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第五条ページ6

「ハッ、がに股女に絆されてきてみれば、やはり、嘘だったようだなぁ。
……可も無し不可もなし、素材としては磨けば光るんだろうが、ズボラな女だ」

「ちょ、先生、なんてこと言うんですか、そりゃ拘置所内ですし、お化粧もスキンケアもできないんだから当たり前です」

目の前には、昨日訪れてくれた私の担当弁護士さんの黛先生と、もう一人、前髪が8：2分けになっているちょっと、いやすごく嫌味そうな男性だ。
紳士然として入るけど、目が、とっても厭味ったらしい。

「あの、黛先生…、この方は…？」

「Aさんの弁護を一緒に担当することになった古美門先生です」

「何を言っているんだ、私は一言も弁護するなんて言っていないんだよ。
美人だというから試しに来てやっただけだ。見当違いだったがね。
せいぜい朝ドラと二人で裁判に挑み、ことごとく敗北してくるがいい。
途中で認めれば執行猶予くらいはつけてくれる、未成年者こと学生には優しい役所だからなぁ」

目の前で繰り広げられるマシンガントークを拾うことに精一杯になっていると、黛先生がすかさず突っ込みどうやら争いごとに発展していっているようだ。
会話を聞く限り、美人ならやってやらないこともないが、そうでないなら着手金を2千万用意しろ、ということらしい。

「あ、あの、美人だったら、弁護してくださるんですか？」

「考えてやらなくもない。
まぁ、君を見た時から私の選考からは対象外だがな。
ドブスとは言わないがそれくらいの顔では弁護のし甲斐がない」

「ええっと、ここにいる限り、美人になる要望をかなえることは出来かねますが、無罪にしてくださってここから出してくだされば、必ずあなたが望む美人になりましょう。
その時の姿がお気に召さなければ、死に物狂いで働いてどうにかして2千万お支払いします」

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ここで少し解説をば…。

主人公は未成年ですので、いきなり成人が入る拘置所に入ることはほぼあり得ません。
本来は、少年鑑別所というところに送られます。そこは逮捕後すぐだと、面会は両親でも不可、弁護士さんのみ面会可能です。

今回は作品の都合上、成人と同じ拘置所に入れるというちょっぴりカオスな状態になっております。
(作者が主人公が未成年ということを忘れていた、という事実は……あるようなないような…)
何卒ご容赦くださいませ。