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第三条 ページ4

「今回、貴方の弁護人に選任されました、黛です。よろしくお願いしますね」

「はい、ええっと……小野寺です」

場所は面会室、強化ガラスの向こう側に、黛と名乗る弁護士さんが座っていた。
自分も同様にパイプ椅子へと座ると、黛さんがバッグから資料の束を取り出し始める。

「ええ、そうですね、Aさん。
まず初めに、事件前後の記憶が曖昧、とのことでしたが今回の事件のこと細部まで把握できていますか?」

「い、いえ。
私のせいで亡くなってしまった、親族から損害賠償請求が来ている、ということくらいで…。
階段から落ちた当時のことはあまり…」

すると、黛さんが、検察からの資料等も併せて、事件の詳細を教えてくれた。
概要としては、足を滑らせ、階段から落ちた私は、その瞬間に、対面から階段を上ってきていた男性の腕を支えにするために引っ張り巻き込んだ。その結果、落ちた先にある柱の角に強く頭を打ち付け死んでしまった。

「というわけなんですが、男性の腕を引っ張ってしまった、という自覚はありましたか?」

「いいえ、あの時は、持っているカバンがとても重くて……。
確か、ちょうど男性側の方にカバンを持っていましたから、引っ張るなんて、とてもできなかったと思うんです。
そもそも、ひどく疲れていて、前から男性が上ってきていることにも気づいていなかったんです」

「なるほど……、目撃者の証言によると、貴方が引っ張ったとあるんですよね。
……あの、つかぬ事をお聞きしますが、目撃者の方と面識はあったりしますか?
貴方と同じ大学に通っている、高橋真理、という女学生なんですけど」

「え……。
面識どころか、大学入学以来の友人です。
大学の行き帰りやプライベートこそ共にはしていませんが、大学内では、講義中と昼食時いつも一緒にいました」

どうして彼女が私を見るのだろう……。
真理は大学付近に部屋を借りているため、私とは違い地下鉄や電車は乗り継がない。
街に用事があったとしても、田舎へ向かう私が乗る電車に彼女が乗るわけないだろうに。

黛さんにそのことも併せて伝えると、首をひねりながらも、ひとまず今後の方針を固めることになった。

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設定タグ:リーガルハイ , 法律 , ドラマ   
作品ジャンル:ギャグ
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枝豆将軍(プロフ) - ちゅきなのに更新停止ぃ。リーガルハイはいつ見ても面白いですよね! (2019年4月5日 4時) (レス) id: 93357c7d26 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:上條 | 作成日時:2019年1月30日 3時

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