15 side.J ページ49
「お菓子だって、お弁当だって貰わないで」
「A、」
「私以外の子と帰っちゃいやだ」
「…」
「私以外の子に優しくしないで」
「…うん」
「キスだって、私以外の子としちゃいやだよぅ」
ボロボロと涙を零すAの頬に指を這わす。
「他には？」
「他？えっと、えっと、あ。
隣の席の子と必要以上にくっついちゃやだ」
「うん、他は？」
「…ひ、貧乳でもがまんして」
「あはは！」
ああ、ヤバいなこれ。
すっげぇ嬉しい。
Aが、本音をぶつけてきてくれてる。
「あとはね、」
「まだあるの？
めんどくせー」
「…ごめん」
「ふふ。嘘。
めんどくさいの好き」
ギュッとAを抱き締めたら
Aもギュって抱きしめ返してきた。
そのまま、お互いに想いをぶつけ合う。
そして、初めて、
すっごいすれ違っていたことに気づく。
お互いに、大好きだったってことに気づく。
ヤバい、なんだこれ。
今、すっげぇ泣きそう。
「俺ら、ふたり揃ってバカだな」
「うん、バカだね」
「これぞまさしくバカップル？」
「ふふ、バカップルー」
Aの顎を掬い上げる。
「…やっぱ、笑った顔も可愛いね」
「もってなんだ、もって」
「怒った顔も可愛いから」
「あんまり妬かせないでね」
Aの瞳が不安げに揺れた。
「確かに。
妬かせすぎには注意が必要だな」
冗談ぽく言ったら、
Aがふふって笑った。
つられて俺も笑う。
静かに唇が重なった後、
Aがギューって抱き着いてきた。
「何？」
「んー。ジェシー君を補充してるの」
「なにそれ？」
「ここ数日、寂しかったから」
「何、可愛いこと言ってんの」
「ジェシー君は寂しくなかったの？」
首を傾げながら顔を覗きこんでくる。
「…さぁ、どうでしょう？」
「まさか、さっきの巨乳と…」
「こら、何考えてんだ」
「ジェシー君、スケベだから心配！」
Aが俺から離れて教室の端に逃げる。
「じゃあ、確認する？」
「え？」
ひるんだAを捕まえて耳元で囁く。
「今日、俺ん家、親いないんだよね」
「な、なに言ってるの！？」
「貧乳でも我慢してあげるから、ね？」
「ば、ばっかじゃないの！！」
暴れるAの手をギュッと握って。
「じゃ、一緒に帰ろっか？」
fin.
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HARU(プロフ) - あいすさん» んふふ（笑）あいすさんをたくさん泣かした気分♪またジェシー書きますよう！のんびりお待ちくださーい（笑） (2015年5月30日 9時) (
レス) id: 5f45f38707 (このIDを非表示/違反報告)
HARU(プロフ) - みりまむさん» ありがとうございます(*ﾉωﾉ) みりまむさんはいつも褒めてくださるので、ついつい調子に乗ってしまいます（笑）今後もよろしくお願いしますね♪ (2015年5月30日 9時) (レス) id: 5f45f38707 (このIDを非表示/違反報告)
あいす(プロフ) - 泣ける作品( ；∀；)またジェシー書いてください♪HARUさんお疲れ様でした(*>ω<*) (2015年5月30日 8時) (レス) id: b73e41006e (このIDを非表示/違反報告)
みりまむ(プロフ) - HARUさん、お疲れ様でした！！『一途すぎて愛おしいバカ』最高です！！！やっぱりHARUさんが書くお話大好きです！！ (2015年5月30日 0時) (レス) id: 8e043e8cc2 (このIDを非表示/違反報告)
あいす(プロフ) - HARUさん» ぜんぜん！そう！年下(*´□`*)やーん楽しみ♪ (2015年5月27日 0時) (レス) id: b73e41006e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：HARU
| 作成日時：2015年4月8日 21時
