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5 side.J ページ39

その日、授業中に他の女子と接近しても、

Aは顔を伏せたままで、

なんとなく不安になって、
Aのもとに駆け寄った。


「終わらなかったの?」


授業中に渡されたプリント。

ほぼ白紙の状態でAに机の上に置いてある。


「…うん」

「教えてあげようか?」


隣の席の椅子を引っ張って
Aの横にぴったり座る。


「これは、thatが関係代名詞になるから…」

「ほほう」

「んで、主語はこれでしょ?」

「あ、待って、分かった!
 だから、こうなるんだ!」


ちょっとヒントを出せば、
すぐに気づいて自力で答えを出すのはAのいい所。


「正解」

にっこり笑えば、

「やったー!賢くなった気分」

嬉しそうに微笑むA。


変わらないや。

うん。大丈夫。
心配することなんてなかったかも。


Aの顎を掴んで、自分の方を向かせる。


「じぇ、し…」

「ご褒美」


そっと唇を重ねた瞬間、

Aの頬に伝った一筋の涙。


なんで?


「どうして泣くの…?」

「…っ、」


動揺を隠せない。

静かに泣き続けるAの
本心が分からない。


「俺とのキス、嫌だった?」


何も言わない。

肯定か、否定かも分からない。


「…ごめん」


いてもたっても居られなくなり、

Aをその場に残して教室を後にした。

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HARU(プロフ) - あいすさん» んふふ(笑)あいすさんをたくさん泣かした気分♪またジェシー書きますよう!のんびりお待ちくださーい(笑) (2015年5月30日 9時) (レス) id: 5f45f38707 (このIDを非表示/違反報告)
HARU(プロフ) - みりまむさん» ありがとうございます(*ノωノ) みりまむさんはいつも褒めてくださるので、ついつい調子に乗ってしまいます(笑)今後もよろしくお願いしますね♪ (2015年5月30日 9時) (レス) id: 5f45f38707 (このIDを非表示/違反報告)
あいす(プロフ) - 泣ける作品( ;∀;)またジェシー書いてください♪HARUさんお疲れ様でした(*>ω<*) (2015年5月30日 8時) (レス) id: b73e41006e (このIDを非表示/違反報告)
みりまむ(プロフ) - HARUさん、お疲れ様でした!!『一途すぎて愛おしいバカ』最高です!!!やっぱりHARUさんが書くお話大好きです!! (2015年5月30日 0時) (レス) id: 8e043e8cc2 (このIDを非表示/違反報告)
あいす(プロフ) - HARUさん» ぜんぜん!そう!年下(*´□`*)やーん楽しみ♪ (2015年5月27日 0時) (レス) id: b73e41006e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:HARU | 作成日時:2015年4月8日 21時

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