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2 side,J ページ36

Aに告白した次の日

すでに学校中の噂となり、みんなが俺を取り囲んだ。


「付き合ったって、嘘でしょ?」
「なんで!?なんであの子と!?」


血相変えて寄ってくる女子に


「本当だよ。
 付き合う理由なんて、好き以外にある?」


そう言えば、崩れ落ちるように泣き出す女子達。

ちょっと怖い。


「ジ、ジェシー君」


控えめに俺を呼ぶ声が聞こえて振り返る。


「あ、A。おはよ」

「お、おはよう」


恥ずかしいのか、
顔をちょっとだけ赤くして俯いている。


「何照れてんの?」


笑いながら言えば、


「て、照れてない!」


ツンとした態度で自分の席に行ってしまった。


どうやらAは相当なツンデレみたい。

俺がちょっとからかうとすぐに反論してくる。

でもすぐに、「やっちまった」みたいな顔して落ち込む。

それが可愛くてついついニヤけてしまう。



「だいぶハマってるなー」

「何が?」


帰り道。

真剣に掃除してたAに
一緒に帰ろって言ったら、

すっげ嬉しそうに笑った。


Aと付き合ってまだ2日なのに
どんどん好きになってる自分がいる。


隣りに並んで俺を見上げるA見て

あ、好きだなって、また思う。


「んーこっちの話」

「変なの」


ふふって笑うAの隣で俺も笑う。


「俺ね、好きな子と一緒に帰るの夢だったの」


不思議そうな顔して俺を見つめる。

どうせ、何言ってんだって思ってんだろうな。


でもね、本当なんだよ。

俺、好きな子と帰るの、これが初めてなの。

ていうか、彼女も初めて。


多分、Aは知らないんだろうな。

まぁ、わざわざ俺も言わないけど。


並んで歩いてたら

俺の右手とAの左手がぶつかって

どちらからともなく繋がった。


「よっぽどのことがない限り、
 帰りは一緒に帰ろ?」

「…うん」


この幸せがずっと続くと思ってた。

けど、俺はバカだった。


自分のことしか、見えてなかったんだ。

Aがどんな気持ちでいたのか知らずに、

自分のことだけ考えて、傷つけた。


俺らの関係が変わり始めたのは

しばらくたったある日のことだった。

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HARU(プロフ) - あいすさん» んふふ(笑)あいすさんをたくさん泣かした気分♪またジェシー書きますよう!のんびりお待ちくださーい(笑) (2015年5月30日 9時) (レス) id: 5f45f38707 (このIDを非表示/違反報告)
HARU(プロフ) - みりまむさん» ありがとうございます(*ノωノ) みりまむさんはいつも褒めてくださるので、ついつい調子に乗ってしまいます(笑)今後もよろしくお願いしますね♪ (2015年5月30日 9時) (レス) id: 5f45f38707 (このIDを非表示/違反報告)
あいす(プロフ) - 泣ける作品( ;∀;)またジェシー書いてください♪HARUさんお疲れ様でした(*>ω<*) (2015年5月30日 8時) (レス) id: b73e41006e (このIDを非表示/違反報告)
みりまむ(プロフ) - HARUさん、お疲れ様でした!!『一途すぎて愛おしいバカ』最高です!!!やっぱりHARUさんが書くお話大好きです!! (2015年5月30日 0時) (レス) id: 8e043e8cc2 (このIDを非表示/違反報告)
あいす(プロフ) - HARUさん» ぜんぜん!そう!年下(*´□`*)やーん楽しみ♪ (2015年5月27日 0時) (レス) id: b73e41006e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:HARU | 作成日時:2015年4月8日 21時

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