164.不安 ページ21
「ごめんね、変な話しちゃって、困るよね」
なおちゃんが泣きそうな声で呟く。
思わず首を横に振った。
「そんなことないよ。むしろ、頼りなくてごめんね」
そう伝えたら、なおちゃんも首を横に振った。
まだ数口しか口を付けていないカフェオレは冷めきっている。
「……とりあえず、メールの返信はやめよう」
「でも、」
「確かに怖いけど、返信しちゃったらそれこそキリがないと思う」
「……そうだね」
「非通知の電話には絶対に出ないで、今届いてるメールは念の為保存しておこう。何かあったとき、警察に証拠として見せられるように……」
そこまで言って、私もなおちゃんも顔が青ざめた。
警察沙汰になるようなことになったらどうしよう……不安ばかりが募る。
ふと、携帯を握り締めているなおちゃんの手が震えていることに気づいた。
私がしっかりしなくちゃ。
一番怖い思いをしているのはなおちゃんなんだから。
自分の震えそうになる手は隠して、なおちゃんの手をぎゅっと握った。
「大丈夫だよ。私が一緒に居るから。しばらく一緒に帰ろう？」
「……Aちゃん、」
「何かあったら、些細なことでもいい、すぐに私に連絡して」
「……」
「1人でいるのが怖かったらうちに泊まりにきていいし」
「……迷惑じゃない？」
「迷惑じゃないよ」
なおちゃんの不安を取り除こうと微笑んだら、なおちゃんも少しだけ微笑み返してくれた。
「ありがとう、Aちゃん」
「今日はもう帰ろうか……どうする？私の家に泊まる？」
「……いいの？」
「もちろん！友達が泊まりに来てくれるなんて初めてでちょっと緊張しちゃうけど！」
「ふふ、私もちょっと緊張しちゃう」
「一旦荷物取りに帰る？私の服で良かったら全然貸すけど……」
「じゃあ、お言葉に甘えちゃおうかな」
「うん！じゃあ、私の家に一緒に帰ろうか！」
「あ、下着だけ買ってもいい？」
「そっか……それは大事だね！」
あははって2人で笑い合って、喫茶店を出る。
もう秋だねぇ。
風がちょっと冷たいもんね。
冬ってすぐ来るよね。
寒いの嫌だねぇ。
なんてたわいのない会話をしながら買い物を済ませ我が家へ。
友達が泊まっていくと知った時のお母さんの顔よ。
そんなに驚くことかな。
なおちゃんを部屋に案内してご飯の時間まで課題をやっていたら、お母さんが大きな声で「ご飯よー！」と叫んだ。
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きい(プロフ) - いつか続きが読めるのをお待ちしてます！ (2月26日 4時) (
レス) @page38 id: ee589dc596 (このIDを非表示/違反報告)
yuna(プロフ) - 何度も繰り返し読んでしまうくらい大好きな作品です！いつか続きを知れる日を心待ちしています！ (5月15日 1時) (レス) id: 5cd2a49fca (このIDを非表示/違反報告)
ﾘﾝ(プロフ) - ず〜〜〜っと待ってました！嬉しすぎますありがとうございます🤍 (2022年8月24日 2時) (レス) @page38 id: 5cabe62e5a (このIDを非表示/違反報告)
arisa.(プロフ) - 更新待ってました嬉しすぎます😭 ちょっとずつで大丈夫なのでまた更新して下さると嬉しいです＾＾ (2022年8月24日 1時) (レス) @page38 id: ab602fbbda (このIDを非表示/違反報告)
たなか(プロフ) - 2016年からずっと読んでますまた更新嬉しすぎましたありがとうございます😭 (2022年8月24日 0時) (レス) id: 11c1363eba (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：HARU
| 作成日時：2019年1月4日 0時
