貴方に捧げる人生【梶裕貴】 (ページ6)

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梶side__

Aが寂しがってる。

早く帰ってやりたい。

変にかっこつけて装ったけど…やっぱ俺も寂しいんだよな…笑

Aの声聞いてそれが一気に実感したっていうか…。

俺、Aいないとダメになってきてる？

以前の生活が微かにわからなくなってきてる。

梶「あれ、電気付いてない」

家についてまず目に入ったのがそれだ。

カーテンも締め切って(まぁ夜だしそれはいいとして…)いて、電気がついてない。

それにあそこの部屋はリビングルーム。

居ないならまだ分かるけど、さっきAは寝てたって言ってた。

いるはずだ。

梶「A……!」

変な胸騒ぎがした。

ホントはAは家にいなくて、誰かに…なんて。

急いで家に向かってドアノブを回す。

鍵は閉まっていた。

鍵を開けて中に入る。

梶「A…？」

恐る恐る部屋に入っていく。

居なかったら…どうしよう……。

『裕貴さん!!!』

梶「!!」

いた。

よかった。

無事だった。

梶「A…A、いい子にしてたかい、？｣

口から出るのはそんなことばっかり。

もう少し気にかけた言葉を言えないものか…。

梶「そういえば、なんで電気付いてなかったの？」

『それは……私がいると迷惑だと思って、居ないと思ってもらうように、です…』

は？迷惑？誰が？俺が？何で？

梶「誰に迷惑なの？」

『ゆ、裕貴さんですよ…私、ここにはいますけど、本来いないじゃないですか』

梶「俺別に迷惑って思ったことないよ？」

『…怒って、ます……？』

怒ってる？俺が？

そんな風に見えたのか…ダメだな…。

梶「ごめんね、別に怒ってるわけじゃないんだ。

ただ、Aはもっと自分を大切にして欲しいと思うよ。」

『すみません……』

Aを悲しませたかもしれない。

せっかく帰ってきたのに、初っ端からとか…。

梶「…よし、ご飯まだだよね？もうこの時間お店あいてないから、一緒にコンビニでも行こうか」

『えっ、いいんですか？私一緒で…』

梶「うん、ほら準備して？すぐ行こう」

近々Aの事はいう機会を設けてもらおう。

こんな生活させ続けたくない、俺の方が罪悪感でいっぱいになる。

それに、Aのご両親も怒るよね。