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兄「………そ、そうだ、A!お外でお絵描きしないか?
お絵描き石見つけよう!」
『…うん!』
逃げた。
Aの言葉から。
まだ小さいAの想いから逃げたんだ。
暗くなるまでひたすらAの悲しい気持ちを忘れさせるように遊んだ。
その日以来Aが泣きついてくることはなかった。
自分で何とかしたのかと思いほっとする。
Aが小学生に上がるとき、兄は大学四年生。
初めて一緒に登校できる。
Aは新しい真っ赤なランドセルを背負い兄の手を繋ぐ。
兄・A「『行ってきます!』」
来年兄は海外留学へ家を出る。
1年間しかないが朝を全てAと過ごすことにした。
兄「Aは大きくなったら何になりたい?」
登校中の会話は在り来りなものだ。
『Aお兄ちゃんのお嫁さんになりたい!』
兄「お、お嫁さん…!?なんで…!?」
『保育園の先生が言ってたの!大好きな男の子のお嫁さんになれるといいね〜って!』
兄「…だから、俺、なの?」
『うん!だからね、待ってるの!お兄ちゃんが帰ってくるの!』
兄「…! うん、そっか…待っててね、A。」
『うん!!』
留学までの間。幸せな生活をさせたい。
兄は留学へ向けての準備と並行でAの生活に害が内容にバイトで貯めた貯金をAの名義にして口座を作り毎月10万ずつ入れていった。
銀行に一人で行けるようになるのはまだまだ先だと思うが、それまで入れ続けようと決心した。
もし何かあった時の為。
Aの為に。
毎日帰っては勉強を後回しにしてAと遊ぶ。
自転車に乗れるようになる。
友達と遊んで時間の前には家に着くようになる。
一人でお風呂に入ったり、寝れるようになる。
進んで勉強をするようになる。
兄はAの成長を身に染みて感動していた。
『お兄ちゃん!!何見てるのー?』
兄「Aも一緒に見る?OverDriveっていうアニメなんだ」
この頃からAはアニメを知りだした。
そして
『この男の子かっこ悪いのに声かっこいいね!』
兄「…声?…うん、かっこいいね」
梶裕貴と言う声優を知った。
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作者です。
読んで下さりありがとうございます。
また何日も更新しない日があるかと思いますが…。
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カナリア - 続き待ってます (2018年8月27日 15時) (レス) id: 30bbe2ba04 (このIDを非表示/違反報告)
朱理 - 面白いです!!続き待ってます♪ (2018年8月13日 22時) (レス) id: 73dcae6f85 (このIDを非表示/違反報告)
miume - 続きを待っています!頑張って下さい♪ (2018年5月21日 11時) (レス) id: 3d68d48b33 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:月夜 | 作成日時:2018年1月24日 20時