貴方に捧げる人生【梶裕貴】

22 嫌な声 ページ26

Asaid




結局電話に出なかった。


裕貴さんに話すこと沢山あるけど出れない。


話したら話したでまた迷惑かけちゃう。




きっと今頃ラジオか…。



『ラジオ……!?』



やばいやばいっ、今日裕貴さん私のこというって言ってたじゃん!!


だめ、言っちゃだめっ!!



電話から時間経ってる…っ、でも、、収録だし…なんとか……





ﾌﾟﾙﾙﾙﾙ … ﾌﾟﾙﾙﾙﾙ …


『で、出てくださいっ…!! もう話さなくて良いから…!!』



ﾌﾟﾙﾙﾙﾙ … ﾌﾟﾙ …



『ゆっ、裕貴s…』




梶“バカ!!!! 今まで何してたんだ!!!!”




『…っ……!!』




梶“俺ずっと心配してたんだぞ!! 家に帰ってもお前いないし、しかもあんな変な書置きまでして!!”





……怖い…


はじめて裕貴さんに、お前って、言われた


まるで…あの人達みたい……嫌な声………





『書置き読んだんですか…っ……?』





声が…震えちゃう……。





梶“それより今どこにいるの!? ”



『……言いたく…ありません…』



梶“A!!”



『も、もう放っておいてくださいっ!! 私はもう裕貴さんとはいたくないんですっ…!! だから…っ、だから……』



梶“なんでAは俺と離れたいの…、何か理由があるの…?”



『だって…私…裕貴さんといたら迷惑になっちゃいまs…』



梶“ふざけんな!!!!”



『っ……』




梶“ 俺前からずっと気になってた、なんでAはすぐに迷惑だ、邪魔になるなんて思うんだよ!!

俺はそんなことないって、迷惑とか邪魔とか思ったこと一度だってない!!

勝手に決めつけんな!!

俺といて嫌なことあったの、俺といたくないのは俺のことが嫌いなのか”



『ちがっ…!!』



梶“ならなんで、俺から…離れようとするんだよ…っ

俺はAと会って、Aと暮らして、ずっとAと一生そばにいたいと思ってた…

Aが、大切で俺にとってかけがえのない存在で、Aが好きだから…!

ずっとAと……”



『何を、言ってるんですか…

私は裕貴さんの事大好きで、こんな素敵な人と付き合えたらなんて、変なことも思ったりもして…!

でもそんなの叶わない願いだから、ファンとして声優の梶裕貴を好きになろうって思ったんです…! 』



梶“俺のAに対する好きは、その変なことだよ

こんな形でAに伝えたくはなかった…








今からそっち行くから……






俺が着くまでそこを動くな”

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