貴方に捧げる人生【梶裕貴】

9 不安続き ページ13

ASide



裕貴さんと一緒に暮らすようになって１ヶ月が経とうとしてた。


勿論今も裕貴さんがイベントで家を空ける際はバレないようにしてる。


でも生活音とかでもしばれたらどうしようって、すごく心配になる。


裕貴さんは人気声優さんだし、今の世の中熱愛がどうのってなればファンの人は大抵怒ったり悲しんだりするし…


私も裕貴さんに彼女さんがいたとか、奥さんがいたとか知れば少し悲しい。いなかったけど。まぁそれも知ってるファンといえば私だけなのだけど…。


私ってかなりずるい人じゃん…




梶「ねぇ、聞いてんの？」


『はっ…!!ごめんなさい、ぼーっとしててっ……』


梶「大丈夫？体調悪いなら早めに寝るんだよ？」


『あ、いえ、大丈夫です…』


梶「なんか悩み事？相談聞くことは出来るよ？」


『……』


梶「…俺に言えない事なら無理にとは言わないけど、これでもAを守らないといけない立場だからさ、なんかあれば遠慮なく言って？」


「あの…裕貴さんは、私といて不安になったりしないんですか…？」




そうだよ、私が心配になってどうするの。


1番危ないのは裕貴さんなのに、私なんか世間の目が怖くて怖くて仕方がないだけなんだ…。


裕貴さんにとっては世間の目以外にももっと沢山あるかもしれない…



梶「全くないよ」


『ですよね………え？』


梶｢どうしてそう思ったの？」


『え、だ、、だって！私裕貴さんにとったら邪魔者じゃないですか！
バレたりでもしたらファンとかが離れちゃうかもしれないし、その、お仕事とかも、、！』


梶「まぁ、仕事が減るってことはファンが減るってことだと思うけど、俺は別にそんなこと気にしてないよ。ファンが減るってことは俺に至らない所があるって事だから」


『じ、じゃあ、なんで』


梶「それでAをまた独りにさせるのは違うと思う。俺が勝手にAを独りにさせたくなくて今こうしてここで二人でいるんだよ。」


『でも、私の事が世間に知り渡れば…』


梶「その時はその時で俺の口からファンの人達に言うよ。
俺の好きに生きて、Aと一緒にいるって言えば良いじゃん！」





強い、メンタル強すぎる…。


豆腐メンタルとか嘘じゃないのってくらい


でも私のせいで裕貴さんがそこまでして裕貴さんの人生をめちゃくちゃにして欲しくないよ…

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