スマホを拾って恋をした -DH- (ページ10)

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YS「なにあいつ。どしたの？」

KH「さあ」

HC「振られたんじゃね？」

EH「え？誰に？」

HC「女の子の写真、眺めてたよ」

「ええっっ!!いつの間にっ!!」

YS「振られたの？マジで？」

「振られてませんっ」

EH「振られたな･･･うん」

HC「間違いない」

「違いますって!!」

KH「じゃあ告白もできないんだな」

YS「そうなの？」

「だからぁ･･･」

もういいや。

好きに言ってくれ。

Aに言われたけど
Aの電話番号も写真も
削除できずにいた

好きだと伝えずに
会えなくなってしまうと
より好きになってしまうもんなのかな

あの日記帳

本にして出版してくれないかな

そしたら、本の中の
Aにずーっと
恋していられるのに

いやまあ･･･それもどうだかな
(￣▽￣;)

あの日からしばらくは
モヤモヤしたまま
過ごした

1ヶ月も経ったのに
まだ彼女の写真は
削除されることなく
俺のスマホの中にいる

電話番号もトークアプリのIDも
どう頑張っても
消せなかった

更に1ヶ月が経ち
相変わらず忙しい俺

音楽番組の収録で
テレビ局の控え室

ヘアメイクも着替えも済ませて
出番まで暇つぶし

で、スマホを開くと

トークアプリに①

ん？

A“こんにちは。お久しぶりです”

んん？

「マジかっっ!!」

思わず立ち上がった。

お久しぶりです？
なんだ？なんだ？

とりあえず･･･返信。

“久しぶり”

ガッついたら
また遠ざけそうで
しれっと返してみた

ってか2時間も前のメッセージじゃん!!

RW「なんか当選した？」

「え？まぁそんなとこ」

KH「待ち人ね」

「違うって!!」

EH「お前の強めの違うは
“そうです”なのです」

「･･･なるほど」

RW「で？」

「今度、ゆっくり話す」

EH「あ、そう」

話すとは言ったものの
なんて話そうかな･･･。

言えないよな･･･さすがに。

間違えて知らない人のスマホ持ってきて
ロックされてなくて色々見ちゃって
返しに行ったら可愛くて
惚れてしまったけど
もう連絡してくるなと言われた

無理。話せない。