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Aをマンションに送り届けて
そのまま帰ろうとしたのに
Aが入口で固まってる
なんだ？
Aが見ている先を追うと
･･････お父さんがいた。
とりあえず降りるか。
1番近くの来客用に停めて
フーッと息を吐いたら
拳を握りAの元へ
「こんばんは」
A「オッパ!!」
父「君か私の娘を誑かしているのは」
「真剣にお付き合いさせていただいてます」
A「あ･･･えっと･･･」
「ここだと目立つので
どこか別の場所でお時間いただけませんか」
父「A、開けなさい」
A「あ、はい」
まさかAの部屋とは･･･。
エレベーターが気まずいのなんの。
息するの忘れそうだった。
さすが大御所俳優様。
オーラが俺とは比べ物にならない。
部屋に入ると
お父さんは当たり前にソファに座り
俺はとりあえず立っていた。
隣にはA
なんだろ･･･先生に
立たされてる気分
父「別れなさい」
「別れません」
父「君に選択権はない」
A「･･････」
父「話は済んだから帰りなさい」
「嫌です。別れられません」
A「あの･･･」
父「お前は黙っていなさい」
A「そもそも私、お父さんだと
認めないと言いましたよね」
「A？」
A「今まで放っておいて
今更、父親面されても困ります」
父「それはだな」
A「この部屋も出て行きます」
父「A!!」
Aは目に涙をいっぱい溜めて
歯を食いしばっているように見えた
お父さんが早くに亡くなって
お母さん一人で苦労して
そんなお母さんを1番近くで見ていたA
これから幸せになるんだと思っていたのに
病気になっちゃって
これで貴方を受け入れたら
私はお母さんを裏切ることになる
そう言い切ってやっと
Aは涙を流した
A「帰って下さい!!」
父「A」
A「公表なんてしたら
海外に逃げてやるんだから!!」
お父さんは大きくため息をついて
部屋を後にした。
Aを抱き締めると
肩を大きく動かしながら泣いてて
落ち着いてくれと願った
Aがそんな風に思ってたなんて
俺は何も知らなかった
聞こうともしなかった･･･。
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作者名：さるるん
| 作成日時：2024年3月8日 13時
