story 61 TH ページ12
大田での最後の出勤の日。
帰る前にAのデスクに
あの時のペンケースを置いた。
手放そう。
もう追い掛けるの
やめよう。
Aが逃げれば
逃げるほど
俺は追いかけて、追い詰めた。
俺の想いが
Aを辛くするなら
整理しようと思った。
「じゃーな」
呟いてオフィスを出ると
･･････幻かと思った。
Aが･･･いた。
拳を握って
鞄を握り締めて
目を合わすことなく
声をかけることも無く
通り過ぎた。
“ズキン ズキン”
胸が痛んだ。
廊下の角を曲がると
様子を見ていた。
その場に留まったまま
動かないAに
何度も声を掛けようと思った。
？「あの･･････」
「あ、お疲れ様です」
警「お疲れ様です」
「すいません、、お願いをしても？」
警「なんでしょうか？」
「あの人に声を掛けてやって下さい」
警「あの人･･････あぁ･･･」
「お願いします」
警「わかりました」
あのままじゃ
夜を明かしてしまう。
ってか、なんで留まってんだ？
そんなに無視されたのが
ショックだったのか？
だとしたら･･･なんで･･･。
俺の胸に飛び込めばいいのに
何考えんだ･･･。
裏口から出ると
近くに車を止めて
Aが出てくるのを待った。
マンションに帰り着くのを
見届けると
俺もホテルに戻って
身支度をした。
で、またマンションの前で待ち伏せ。
大きなスーツケースを持って
バスターミナルに向かったA。
最後のチャンス
なのかもしれない。
「もう少しだけ、押してみるか」
バスターミナルの駐車場。
車を停めると
Aの捕獲に向かった。
ホントは抱き締めて
キスしたいのに
無表情を貫いて
車にAを無理矢理、乗せた。
「1ヶ月って･･･休むのか？」
A「在宅勤務」
「会えないのか･･･」
A「･･････うん」
「･･････会いに･･･行っていい？」
A「･･････え？」
「飯食ったり、お茶したりさ」
A「･････････」
「･･････なんとか言えよ」
A「･････････待ってる」
マジか!!
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さるるん(プロフ) - BeBeさん» ありがとうございます!!ちょっとドロドロになりますがお付き合いくださいね!! (2019年12月7日 21時) (
レス) id: 06617cdfda (このIDを非表示/違反報告)
BeBe(プロフ) - 凄く、凄くテヒョンの性格が大好きです!!!!グクの子供っぽい所も!!更新楽しみにしています(^-^) (2019年12月7日 13時) (レス) id: eeaa1b2b6c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さるるん
| 作成日時：2019年11月17日 1時
