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story 40 ページ40

TH「まったく」

「・・・・・・・・・」

TH「待たせるだけ、待たせてコレかよ」

「・・・・・・・・・」

TH「聞いてんの?」

「・・・・・・」

TH「おい」







声を聞いただけで
顔を見ただけで
こんなにも鼓動が早くなった。







いつもより大きく波打つ
その鼓動が
テテへの想いを
私に知らせている気がして
膝の上の手を強く握りしめた。









TH「A?」

「・・・・・・停めて」

TH「なに?気分でも悪い?」







路肩に停められた車から
何も言わずに降りると
呼び止めるテテを無視して
少し離れてから
タクシーを拾って乗り込んだ。








私は・・・何がしたいの?







好きでしょ?テテが。








本社に戻ったら
自分から気持ちを伝えようって
決めたじゃない。








それなのに
なんでまだ逃げるの?









「バカみたい」








タクシーを降りて
マンションの入口まで
今にも流れそうな涙を
必死で堪えつつ
すれ違う人には見られまいと
俯いて歩いた。









?「調べがついてないわけないだろ」








驚いて顔を上げると
あと数歩の所にテテがいて・・・。








TH「何がしたいの?」

「・・・・・・・・・」

TH「なんとか言えよ」

「・・・・・・・・・ごめんなさい」

TH「なんだよ“ごめん”って!!」






苛立ちを隠せなくなったテテが
頭をクシャクシャとして
私に近付くと
頬に手を伸ばした。







TH「A」

「・・・・・・・・・」

TH「返事ぐらいしろよ」

「・・・・・・はい」

TH「俺は待ってちゃダメだった?」

「・・・・・・・・・」

TH「A?」

「テテは・・・なんともないの?」

TH「は?」

「年上だよ?」

TH「今更?」

「付き合ったら離れなくなるかもよ?」

TH「・・・・・・」

「重いの嫌でしょ?」

TH「年上?関係ないね。
離れなくなる?いいじゃん。
重い?意外と力持ちだぞ」








私の不安を打ち消すように
キスしてくれたテテ。








好きだと言う代わりに
もったいぶった告白しやがってと
笑ったテテ。








抱き締められても
不安が消えないのは
きっと私が私だから。

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作者名:さるるん | 作成日時:2019年10月22日 21時

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