社内恋愛 BTS編 (ページ38)

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story 38 ページ38

Aが大田に行って2ヶ月。

何度も会いに行こうとして
我慢したのに
嫌な噂を耳にした。

Aが担当しているのが
お金持ちの坊ちゃんで
そいつがAを狙っているようだと。

で、その噂を耳にしてすぐ
SNSで写真を見た。

JM「写真見た？」

「まぁな」

JM「ヌナ･･･テテのこと忘れたのかな？」

「は？」

JM「だって他の人とホテルなんて」

「お前･･･よく見ろ」

JM「え？」

「無理矢理だろ」

JM「そ、そうなの･･･かな」

「俺にはわかるんだよ」

もう我慢する訳には
いかなさそうだな。

上司にキャンキャン言われながら
有休を取った俺は
大田へと車を走らせた。

遠いよ･･･マジで。

大田に着いて
まずはホテルにチェックイン。

夕方、支社の前で
Aを待った。

愛車の助手席のドアの前に立ち
Aを待つこと40分。

「やっと来た」

おまけ付きのA。

「おいっ」

俺の声に気付いたAが
動きを止めて
俺を見た時、周りの人間が
透明人間になった気がした。

Aしか見えなかった。

今にも泣きそうなほど
大きな瞳に涙をためて
俺を見つめるA。

十数メートル離れているのに
Aの鼓動が聞こえてきそうだった。

「走って来いよ」

A「･･････テテ」

あと少しで
手が届くところだったのに
俺とAの間に
身体を滑り込ませて
阻止したのは
アイツだった。

？「チョン･ジョングクです」

「知っとるわ」

JK「やっぱり？」

「おー」

JK「ヒョン」

「お前、なにしてんの？」

ジョングクは
俺の従兄弟。

俺の親父の妹の息子。

JK「Aヌナと付き合ってんの？」

「いや」

JK「渡さないよ」

「お前が決めんな」

JK「俺が決める」

「どけよ」

JK「やだね」

「殴られたい？」

JK「ここで？ヒョンが？殴るの？」

悪知恵の働くグクは
要領が良くて
なんでも思い通りにしてしまう
才能の持ち主。

勝てる気がしねぇけど
負ける訳にはいかねーんだよ。