君と歌うLOVE SONG・2 -YS- (ページ9)

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story 45 -YOU- ページ9

突然訪ねてきたオッパが
｢別れよう｣｢ごめんな｣
そう言って居なくなった。

その場に立ち尽くして
どのくらい時間が経ったのだろう。

気がついたら朝日が昇り始めていた。

｢オッパ･･･やだ･･･｣

宿舎までタクシーを走らせた。

なぜあの時
嫌だって言わなかったんだろう。

どこかで、これで解放される、
平和な日々が戻ってくると思ってしまった。

“ピンポーン”

“ピンポーン”

返事がなくて
少しづつ別れたんだということが
現実味を帯びてきた。

あんなに大事にしてくれたのに。

何度も好きと言ってくれて
頭を撫でてくれて
抱きしめてくれたのに。

｢オンニ｣

『A？早いわね』

｢オッパのスケジュールわかる？｣

『イェソン？今日から海外よ。
もうそろそろ空港じゃない？』

｢いつ帰ってくる？｣

『3週間後』

｢3週間!?それって･･･｣

『Aがアメリカに発ってから帰ってくるの』

つまり、一ヶ月以上も会えない。

オッパ･･･ごめんなさい。

ごめんなさい･･･。

今更、後悔しても遅いのかな。

何気なく開いたスマホ。

オッパのSNSが更新されていて
飛行機の中で笑顔で写ってるセルカだった。

“いってきます。また会えるよ、必ず”

メッセージを見て
涙が止まらなかった。

誰に向けたメッセージなのかなんて
わからないけど
私であると信じたかった。

オッパ･･･。

もう、抱きしめてはもらえないのかな･･･。