story 54 ページ18
｢今日は早く寝ろ。な？｣
A｢･･･はい｣
｢明日は？｣
A｢オフ･･･です｣
｢じゃー、出歩かないでゆっくりしてるんだな｣
A｢はい｣
｢おやすみ｣
A｢おやすみなさい･･･｣
屋根部屋に消えるAを見届けて
車に乗り込むと深いため息が出た。
ホントは抱きしめて
大好きなんて言われて
嬉しかった･･･。
俺だって大好きだよ。
多分、Aよりずっと。
翌日、取材で出掛けたスタジオで
マネヒョンに呼ばれた。
МG｢座れ｣
｢なに？｣
МG｢心して聞け｣
｢なんだよ？｣
МG｢Aから連絡があった｣
｢そーなんだ｣
МG｢辞めるって｣
｢･･････｣
МG｢聞いてる？｣
｢はぁ？誰が？辞める？｣
МG｢わかってるな？止めろ。説得しろ｣
時間が止まったようだった。
漫画のように
頭の中で｢Aが辞める｣が
グルグル、グルグル。
｢り、理由は？｣
МG｢私には荷が重すぎました｣
｢･････････はぁ｣
МG｢お前さ、噂になってるの知ってる？
お前と付き合ってるって宣伝だったって｣
｢宣伝？｣
そうか･･･。
そうだよな･･･。
売れた途端に
ツーショットが露出することはなくなった。
セカンドシングルの発売も決まって
Aは傍から見れば
順調そのものだからな。
｢いつ？連絡あったの｣
МG｢今朝｣
｢俺のスケジュールは？｣
МG｢今日は夕方まで｣
辞める･･･か。
｢とりあえず、会ってみる。
ヒョンは俺がAの傍に居ていいと思う？｣
МG｢お前も悩んでたのか？｣
｢まぁな｣
МG｢付き合う時みたいな押せ押せはどうした？
お前が決めることだ。傍に居たいか、
そうじゃないのか。フォローはする｣
｢そんな簡単じゃないだろ？｣
МG｢とりあえず今言えることは
Aが今1人だってことだ｣
1人にしない。
俺が支えるから頑張ろうって
俺が言ったのに･･･。
МG｢バカが悩むな｣
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作者名：さるるん
| 作成日時：2015年11月12日 6時
