story 49 ページ13
病院で点滴をして
ホテルに戻ると
次から次とやってくるメンバー達。
DH｢ヒョン、大丈夫？｣
｢おー。心配かけたな｣
EH｢明日のリハ大丈夫ですか？｣
｢どうかな･･･｣
DH｢ヒョン？｣
｢なんだ？｣
DH｢別れちゃったの？｣
｢･･････｣
人に言われると
さすがにグンッと音を立てて
何かがのしかかった気がした。
目の奥に違和感を感じつつ
返事は出来なかった。
DH｢ヒョン、俺がもらっちゃうよ？｣
｢は？｣
DH｢俺がもらうのっ!!!｣
EH｢何言ってんだ、ドンへ!!!｣
ドンへの唐突な言葉。
Aがドンへに抱きしめられたり
ドンへと手を繋いだりするのか？
いやいやいや･･･。
｢あげないよ｣
DH｢やっぱり？｣
｢当たり前だろ？｣
DH｢じゃあ、早く連絡しなきゃ｣
｢そうだな。ありがとな、ドンへ｣
ひと通りメンバーがやって来て
1人になった。
スマホを手に
電話してなんと言おう･･･と考えていた。
やっぱり別れたくないって言うか？
いや、帰ったら話そうと言うか？
会って伝えた方がいいよな？
いや、冷静になれ。
また足枷になるんだぞ？いいのか？
その時震えたスマホ。
“着信中 A”
｢もしもし｣
『オッパ？』
｢おう｣
『声、どうしたの？』
｢んー、ちょっとな。どうした？｣
『大丈夫？』
｢このくらい大丈夫｣
『･･････』
そのまま黙り込んだA。
｢今日は？なにしてた？｣
『雑誌の取材と新曲の打ち合わせ』
｢そっか。何か変わったことないか？｣
『･･･平気だよ』
俺の問に平気だと答えるA。
随分、我慢させてたんだなと思い知った。
ダメだ。やっぱり･･･。
｢何か用だったのか？｣
『･･･別に･･･用はないけど･･･』
｢もう寝るから｣
『･･･ごめんなさい』
｢ん。じゃーな｣
それから
海外に行っていた3週間の間
Aから連絡があることはなかった。
帰国したけど
今、Aは日本に行っている。
そのままPVの撮影で
アメリカに行くと聞いた。
A･･･元気でやってるか？
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作者名：さるるん
| 作成日時：2015年11月12日 6時
