story 66 -KH- ページ22
大騒ぎしながら
出ていったヒョクチェヒョンが
戻って来るなり
リビングに座り込んだ。
｢ヒョン？｣
KI｢どーした？｣
肩を震わせて
手は拳をにぎったままで
何も言わず泣いているヒョン。
そこに戻ってきたドンヘヒョン。
DH｢ヒョク･･･｣
EH｢ドンヘ、俺にはできないよ｣
DH｢俺もそうはしたくない
でも、ヒョクがそうしたせいで
もう元には戻れないだろ？｣
｢あのーー、なんの話ですか？｣
キョトンとした顔で
俺に初めて気が付いたかのように
座り込んだ姿勢から
見上げたドンヘヒョン。
DH｢終わらせるんだ｣
｢なにを？｣
DH｢三角関係を｣
｢え？｣
DH｢言っていい？｣
ヒョクチェヒョンの顔を覗き込むようにして
ヒョクチェヒョンの同意を得たドンヘヒョンは
立ち上がって宿舎に居たメンバーを
リビングに呼び寄せた。
DH｢別に報告する必要ないかもしれない。
でも、いっぱい迷惑とか心配掛けたから
あえて報告するよ｣
YS｢なんだ？あらたまって｣
DH｢俺、Aと付き合ってるんだ。
でも、キスしただけでその先には
まだ進めなかった。
ヒョクに対して後ろめたくて｣
EH｢え？｣
DH｢でも、ヒョクがAを抱いたんだ｣
YS｢はぁぁ？｣
DH｢Aがバラバラになっちゃう｣
｢ヒョン･･･｣
DH｢だから、お別れするんだ。俺もヒョクもね｣
こんな悲しい結末が待っていたなんて
誰が想像できただろう。
結局、誰も幸せにはなれなかった。
誰のせいでもない
運命のイタズラなんだよね？
ね？ヒョクチェヒョン。
ね？ドンヘヒョン。
YS｢Aは？無視か？｣
DH｢ちゃんと話すよ。でも多分
Aも同じことを思ってると思うよ｣
KI｢2人は？それでいいのか？｣
EH｢良くないよっっ!!!
俺が余計な事をしたせいで･･･
ヌナを不幸にした･･･ヌナからドンヘを奪った｣
また泣き出したヒョンに
ドンヘヒョンが手を差し伸べた。
DH｢行こう。ヒョク｣
2人の後ろ姿を
メンバーは見送るしかできなくて
リョウクが声を殺して泣いていた。
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作者名：さるるん
| 作成日時：2015年7月20日 17時
