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story 10 ページ10
家に帰りたくないと言うAを
個室に待たせて
ホテルに予約の電話を掛けた。
｢はい。お願いします｣
電話を切り終えた時だった。
？｢ソンミン？｣
振り返って
声の主を確認する。
｢トゥギヒョン｣
LT｢何してんの？｣
｢別に･･･食事です｣
LT｢ひとり？｣
｢なわけないでしょ？｣
LT｢だよね。あ、こちらは･･･｣
トゥギヒョンの少し後ろに立っていた
そのスーツを着た男性は
僕の方を見てペコリと頭を下げた。
LT｢グッズの社長さんいたじゃん？｣
｢うん｣
Aのことだよね･･･。
LT｢彼女の旦那さんだよ｣
まさかの？
ヒョン･･･僕はこの人とは
顔見知りになりたくなかったよ･･･。
適当にあしらって
僕は急いでその場を後にした。
Aの待つ個室の前。
動揺がバレないように
息を、呼吸を整えた。
ドアを開けて
Aの傍に行き
肩にそっと手を乗せた。
｢ホテル、予約したから行こう｣
黙って立ち上がったA。
もう一度抱きしめた。
腰の辺りに感じた
Aの腕の感覚。
｢一緒には行けない
後から行くから｣
A｢待ってるね｣
Aを送り出して
ソファにもう一度座った。
グラスに残っていたワインを流し込む。
“コンコン”
｢はい｣
？｢入るよ｣
トゥギヒョン･･･。
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作者名：さるるん
| 作成日時：2015年4月26日 15時
