傍で夢を･･･ -YS-

story 24 ページ24

スマホは保証期間ってことで
新しいモノに交換してもらえた。



平日の昼間だったからか
あっという間に用事は済んでしまって･･･。



｢用事、済んじゃいましたね｣

YS｢んー。ちょっと待ってね｣



？？？
“ブーン ブーン”

YS“新しいスマホで、初メール
Aに送りたかった。カフェでも行くか？”





隣にいるイェソンさんからメール。


｢(*￣m￣)ﾌﾟｯ｣

YS｢子供っぽかったか･･･｣

｢はい。でも嬉しいです｣





オススメのカフェがあるとかで
路地裏の細い道を行く。



舗装されていないせいか
足元がおぼつかなくて
フラフラしていたら
“んっ”と言ってイェソンさんの手が
差し出された。



｢え？｣

YS｢他意はない｣

｢(*￣m￣)ﾌﾟｯ｣

YS｢こけるぞ｣

｢はい｣





なんだろう、この人。
ほんとゆるーい感じがする。
なに考えてるかよくわかんないし。


差し出された手を取って
手を繋いで歩くこと5分。



隠れ家的なお洒落なカフェに
到着した。





“カラン カラン”

昔懐かしいドアベルの音。
昔懐かしい香り。



“classic”
お店の雰囲気にピッタリな名前。




YS｢こんにちは｣

ﾏｽﾀｰ｢お、ジョンウン。久しぶりだな｣

YS｢お久しぶりです｣



マスターらしき人に声を掛けて
慣れた様子で店の奥の席に
座ったイェソンさん。




｢ジョンウン？｣

YS｢本名。キム ジョンウン｣





ジョンウンって言うんだ･･･。




ﾏｽﾀｰ｢はい。ジョンウンはいつもの。
お嬢さんは何がいいかな？｣

｢あ、えーっと｣

ﾏｽﾀｰ｢コーヒー飲める？｣

｢はい。好きです｣

ﾏｽﾀｰ｢じゃあ、オススメでいいかな？｣

｢お願いします｣





チラッとイェソンさんを見たマスター。
でもイェソンさんはスマホに
目線を落としたままで･･･。
その様子を見たマスターが
私の方を見直して微笑んでくれた。



YS｢ココのコーヒーは美味いぞ｣

｢そんな感じがします｣

YS｢そうか｣





口数は少ないけど
ちゃんと私に気を配ってくれてるのが
ヒシヒシと伝わってくる。

この人のこの空気感が好き。

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