愛されたい -YS- 編集終了 (ページ9)

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腰を下ろしたものの
何も言わないヌナと
ただただ時間を共有していた。

日が差して
白い肌がいつもより白く見える。
ハーフパンツから出た細い足
その先に白いスニーカー。

......触れたい。

･･････変態か？
俺は変態か？
やっぱり戻ろう。

｢ヌナ...俺...｣
言い掛けてやめた。
よく見るとヌナの肩が震えていたから。

空を仰いで寝転んでるヌナの
左目から一筋涙が溢れると
ヌナは俺に背を向けて
さらに震えていた。

思わず近づいて頭を撫でてしまった。
ふわふわの長い髪。
柔らかくて甘くていい香りがする。

声を押し殺して泣くヌナを
抱きしめたかった。

少し経つとヌナが泣き止んだみたいで
起き上がった。

近い。
このまま背中から抱きしめられる。

ヌナが背中を向けたまま
大きく息を吸った。

WH｢ごめんね。ビックリしたよね？
我慢してたのに
ジョンウンが座ったら
止まらなくなっちゃって。
ダメね。最近弱くなっちゃって｣

そう言うとまた少し
震えているように見えた。

俺は思わず抱きしめた。
後ろから小さな肩を
俺の胸に抱いた。
後ろから回した腕に
ヌナの手が触れてドキドキしていた。

｢どーしたの？｣

聞いてみたけど
何も答えは返ってこない。

そのまま、抱きしめたまま
何分経っただろう。

ヌナの甘い香りが俺を包んで離さなくて、
俺が抱きしめているのに
抱きしめられている気分だった。

WH｢そろそろ時間じゃない？｣

｢大丈夫？｣

WH｢うん。へーき。ありがとう｣

｢ヌナ、一人で泣かないで｣

WH｢ありがとう。大丈夫だよ｣

顔はこっちには向けてくれなかったけど
手でひらひらと行けと言ったヌナ。

俺は何回も振り返りながら
その場を後にした。

もう少し抱きしめていたかった。
不謹慎だけど
泣いてるヌナに胸が締め付けられた
傍にいてあげたかった。

いや、俺がただ傍にいたかっただけかもしれない。
ヌナへの気持ちが止まらない。