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《彩》は芸能人の間で有名な店。
一般の人と芸能人や著名人は
入り口が違う。
しかもフロアも一般の人と有名人で
別になっている。
前に歌手の先輩が《彩》に行ったら
一般の客の迷惑だから裏に回れと
言われたことがあると聞いたことがある。
まぁとにかく結構有名な店だ。
俺の車で店に向かった。
店が近づくとドンヘが
裏に回れと言った。
裏通りは街灯が少なく薄暗い。
確かに目立たないな。
入り口に着くとドアボーイらしき
黒いスーツを着た男が車まで来て
俺たちは車を預け店内に入った。
まるで絵本に出てきそうな
彫刻が施された重厚なドア。
それをくぐると
階段が薄明かりの方へ続いている。
少し長めの階段を
ゆっくり登っていく。
壁には空の写真が所々に飾ってあった。
夜明けだったり
夏の空、冬の空、夕暮れの空の写真。
階段を登りきるとスタッフがいて、
個室を案内された。
個室は畳のへやで、
確か、部屋の名前も-Sakura-と
書いてあったな。
親日家か？
そして、やっぱりここにも
空の写真。
俺は一番奥に席をとった。
当然のようにドンヘとヒョクチェが
並んで座るだろうと思っていたが
ヒョクチェが俺の隣に座った。
ドンヘがヒョクチェの向かいに
座ろうとしたとき
“コンコン”
ノックの音と同時に
あの人が入ってきた。
DH｢ヌナぁ〜〜〜♪会いたかったよぉ｣
ドンヘが抱きついて気付いた。
あの時は座っていてわからなかったけど
すごく、小柄な人なんだ。
ドンヘが抱きつくと
その後ろ姿から
あの人は見えないくらいに。
そしてあの人がドンヘと並んで座った。
透き通るような白い肌。
壊れそうなほど小さな肩。
ふわふわの長い髪。
俺は今まで感じたことのない
感覚に陥った。
そして不覚にも見とれてしまった。
EH｢ヒョン、ヒョン!!!｣
｢え？｣
EH｢見すぎです｣
ヒョクチェの言葉にハッとして
慌てて自己紹介
｢あ、イェソンです｣
WH｢知ってるよ。あ、私はヨン ウォニよ｣
楽しそうに笑顔で応えたその瞬間
俺の中で恋心に火がついた気がした。
｢あー、先日はありがとうございました
気遣ってもらったようで．．．｣
WH｢もう、元気になった？｣
｢はい｣
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作者名：さるるん
| 作成日時：2015年1月17日 0時
