story 29 -YOU- ページ29
SuperJuniorの後輩にあたる
ガールズグループのDVDに収録する
ショートドラマのシナリオを
頼まれて、なんとか完成させた。
それなのに・・・。
『オンニ、ごめん』
イナからの電話に驚いた。
「どーしたの?何がごめん?」
IN『原作にオンニが日本語で走り書きしてて
それを見られちゃって・・・』
「断られたんだね」
IN『はい・・・ごめんなさい』
「大丈夫。慣れてるから」
そうは言ったものの
やっぱり悲しい。
“山野 A”という名前を捨てるようにして
ヨン ウォニとして頑張ってるのに
たまにこーゆー残酷な状況が今だにある。
頭の中ではいーのいーのって
思ってるのに。
心は意外ともうボロボロで。
わかってる。
ちゃんと。
だからこそ日本人なのがバレないように
会議も秘書として参加したし、
韓国語に違和感がないように頑張った。
でも、この結果。
納得できない自分がいて
涙は溢れる。
泣きつかれて
ボーッとしてるところに
ドアがノックされた。
アジュマかな。
ちょっと暫くほっといてもらいたいのに・・・。
なぜか、部屋に入ってきたのは
ジョンウンだった。
YS「大丈夫?・・・じゃなさそうだね」
そう言って抱きしめられて
私のブレーキは故障した。
縋りたかった
抱きしめられていたかった。
右手で背中をさすってくれて
左手は頭を撫でてくれている。
YS「一人で泣かないで、ヌナ」
あぁ。もうダメだ。
強くなるって言ったのに
ジョンウンの目が優しくて
受け入れた。
優しいキス。
慰めてくれる。
そんな優しいキス。
YS「ヌナ、泊まってっていい?」
「傍にいて・・・くれるの?」
YS「ん」
ジョンウンを受け入れた。
ジョンウンに抱かれて
私はジョンウンのモノになる。
これからは一人で生きていくために
強くなるんじゃない。
ジョンウンのために強くなろうと
抱かれながら、密かに私は決意した。
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作者名:さるるん | 作成日時:2015年1月17日 0時