愛されたい -YS- 編集終了 (ページ17)

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story 17 -YOU- ページ17

SuperJuniorのシナリオを書いてから
ドラマで仲良くなった子以外の子も
親しくなれた気がしていた。

それはそれで悪くない……と思う。
表舞台の人達とはなるべく
関わらないようにしてきたけど。

ドンヘやシウォンは
私を姉のように慕ってくれた。
それが不安でもあったけど
本当は嬉しかった。

韓国に来てすぐの頃。
惹かれたあの人は
日本人だからと言う理由で離れて行った。

生まれた国が違うと
育った国が違うと
交わるのは難しい。

しかも裏舞台の私と
表舞台で脚光を浴びている彼らは
あまりにも違いすぎる。

でも違うだけに色々な相談も
聞いてあげられた。
彼等には話を聞いてくれる存在が
必要だったのかもしれない。
そう思ったから。

SuperJuniorの撮影最終日。
ジョンウンが私の頬にキスをした。
不意打ち……。

久しぶりに胸が高鳴ることに
気が付いて、すぐに気付かなかったことにした。

泣いていた私を抱きしめてくれた子。
手を繋いで散歩した子。
イタズラで私にキスをした子。

それ以上でも、それ以下でもない。

｢もしもし。航平？｣

『ヌナ、イェソンさんが来たよ』

｢へーそう｣

『ヌナ、彼なら俺は許していいと思う』

｢何を？なんのこと？｣

『壁を作らず、心を開いてみたら？』

｢生意気｣

弟の航平は一緒に韓国に来て
ずっと私を見てきた。
私が誰にも心を許さなくなったのも
知ってる。

その航平が電話でそんなことを口にして
私の中のジョンウンの存在は
急に大きくなった。

その矢先に｢会いたい｣と言う電話。

その時は会えないと思った。
会ってはいけない気がして苦しかった。

惹かれ始めた心にブレーキをかけるしかない。

また離れられたらどーするの？

もう傷つきたくない。
誰かに寄り添ってしまったら
その温もりに頼ってしまう。

あの子はまだ若い。
私という存在は重荷になるはずだから。