愛されたい -YS- 編集終了 (ページ2)

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ドンヘが親しそうにしするその人。

つい、見入っていると
目が合って
慌てて目線をそらした。

｢ヒョクチェ、あれだれ？｣

EH｢あー。ドンヘの知り合いのヌナ。
詳しくは知らないけど。
ヒョン《彩》ってレストラン知ってる？
そこのオーナー｣

｢レストランのオーナーが
なんでココにいるんだよっ｣

EH｢またヒョンが怒るぅ。
知らないってば～～～。｣

うちの事務所の室長が到着し
会議が始まった。

窓から差し込む太陽の光で
頭が波打つように痛い。
クラクラする。

作家の先生側の人が
スタッフの紹介を始めた。

奥の女性が室長のイナさん。
隣が広報室長の松木さん。

で、ドアの横の小さいあの人は
作家先生の秘書だとか。

『秘書ね...』

PVに関して希望はあるかと聞かれる
メンバーが口々に希望を伝えている。

女優に出演してほしいとか
セリフは短い方がいいとか...。

撮影場所や期間、
完成した作品は1時間程度になるなど
連絡事項も伝えられた。

撮影場所はスタジオと
郊外の公園。

公園と聞いて
後ろにいたソンミンが

｢芝生にゴローンってしたいね｣
とイタズラに笑っていた。

ふと秘書のヌナに目線を移すと
会議室の窓から空を見つめていた。

『心ここにあらずだな』

と、心の中で呟くと、
その瞬間、また秘書のヌナと目が合った。

で、慌てて目線をそらした。

わざとらしく
手元の資料に目を向けていると
一瞬光が遮られた。
誰か通ったようだった。

目線を上げると
秘書のヌナが
男の室長に何か耳打ちしていて、
そのまま秘書のヌナは会議室を後にした。

会議室を出る時に
また目が合った。

悲しみを帯びた
その笑顔は俺の目に焼き付いた。

笑顔だったのに
泣きそうに見えたのは
俺だけだろうか……。