検索窓
今日:6 hit、昨日:0 hit、合計:2,634 hit

7 ページ7

また前回のような過ちはしないと、すぐに商品を渡す。
 
 




「また、お会いしましたね。」


自分から声をかけた。自分でも驚いた。






本能だった。
 
 
 

「そうですね。」




「ここには、ご主人様などいらっしゃるのですか?」



「ええ、はい。私はこの家の中でも新入りなもので。」

「来客がいらしたら、すぐ出迎えるように、言いつけられております。」



丁寧な言葉遣いから、自分も緊張する。


やっぱり、何か面白かった。



老夫婦が雇うのは、もっとこう
歳のいった、白髪の




何でもできるベテラン執事の先入観があったからだ。





「こないだ配達に来たときからずっと、またここに届けるのを心待ちにしていたんです。」



 「それは、ありがとうございます。」




「私はまた、2週間後の今日に仕事で入ります。」




 「そうですか。ではご主人にまた注文するよう、提案してみますね。
その時はまたよろしくお願いします。」







代金を手渡される。





去り際まで見つめられた。


執事の方針として、相手の目を見ることが良いとされているのだろうが、
やはりまっすぐな瞳は変わらなかった。





ドアを閉めるまで頭を下げることも、怠っていなかった。





たくさん話をした訳では無いけど、少しだけ知り合えた気がした。



2週間後。


なんだか楽しみで
そのまま帰路へ向かった。





なぜ楽しみなのだろう。



宅配員の自分とお屋敷の新人執事。



いかにもかけ離れた次元だから


だけど


ちょっと近い。


普通の職業なら絶対に関われない職業の人だからだろうか。

8→←6



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 8.2/10 (5 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
10人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

うさぎ。 - 題名、住野よるさんの「また、同じ夢を見ていた」と同じですね。 (2018年2月21日 23時) (レス) id: 428b6fc747 (このIDを非表示/違反報告)
クンミン(プロフ) - 新作ありがとう。まだ内容が分からないからワクワクしてます。ほんとですよ^ ^ (2018年2月15日 15時) (レス) id: 1f2e7aa42e (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:あみ | 作成日時:2018年2月14日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。