【H×H】好き、誰よりも【短編集】

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食料の調達も終わり、ホームへ帰ってくると、誰かの話し声が聞こえてきた。

ちなみにシャルは用事があるとかで途中でどっか行った。あの野郎。


話し声が聞こえる方へ抜き足差し足で静かに近寄る。
話していたのはマチと団長だった。


私のいるところからは少し遠いから、あんまり会話内容は聞こえないけど、団長は真剣な顔つきだし、マチは困ったような顔をしている。



なんだろう？



「…………すき……………。」


「でも………じゃないの？」




え、団長好きって言った？

付き合ってると思ってたのは私の勘違いで、本当はマチが好きだったの？


ショックと恥ずかしさで何も考えられなくなる。


その場を離れて自室に篭ろうと思い、歩きだそうとしたその時。

近くにあった缶に触れてしまい、カランと小さな音が鳴った。




「誰だ。」



団長がそう言った。

逃げ出せば追いかけられて捕まるのがオチだし、もう諦めるために2人の前に出てしまおう。

私は、二人のいる部屋へ入っていった。



「A…？聞いてたのか？」


「聞いてたって、団長がマチに告白してたこと？」


「ハァ、あとは二人でちゃんと話しなよ。それじゃ、あたしは席を外すよ。」


「あぁ、そうする。」



どういうこと？
何を二人で話すの？

団長とマチは、付き合うんじゃないの？




「何を聞いたんだ？」


「団長がマチに好きって言ってたのを。」


「…どうせなら全部聞いといてくれ。」




"シャルの言うとおりAは馬鹿だったな"

ため息と共に、項垂れるように肩を落とし、やれやれと言う様に額に手を当てる団長。


なんで私が悪いみたいな雰囲気になってるんだろう…。

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