目が覚めたら同期の家でした（橙） (ページ4)

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だんだんとなんとなくだけど昨晩の記憶が一部蘇ってきた。

ほんの少し、仲良くなれたらなって下心

変な勢いに変わっちゃって、向井くん家に行きたいと言った気がする。

多分口実はコーヒーか何か。

別にコーヒー好きなのは本当だもん…
なんて、勝手に言い訳なんかしたりして。

お家に着いてからの流れは覚えてないけど、
早々に向井くんに襲いかかったのだろう。

向井くんの困惑した顔を見下ろした気がする

最悪。
押し倒した上に自分で脱ぎ始めたの？痴女じゃん。

…消えてなくなりたい。月曜日会社行きたくない。

同期の中で誰よりもキラキラしてる向井くんは
もちろん我が社の人気者で

みんなの推しで

私なんかがどうこうなれるわけないことは分かってるし。
だから、せめて同僚として、今までよりもお近づきになれたらって思ったのに。

せっかく向井くんと同じ部署になれたのにな…

とりあえず、
これ以上嫌われないように借りた服を綺麗に洗濯し

お詫びにとっておきのコーヒー豆を

…下心感じる？

いや、でも向井くんコーヒー好きっていつも言ってるし、
特別用意したものじゃないもんね、大丈夫だよね？

月曜日

今日ほど会社に行きたくないと思ったの初めてかも。

ビルの入り口で立ち止まっていると

紫「おはよー、こんなとこで何してんの？」

おお…朝から優しさと爽やかさとフェロモンを同時に
撒き散らす、こちらもまた我が社の人気者の先輩の姿が

『深澤さん！おはようございます。』

紫「先週、大丈夫だった？結構飲んでたから心配したんだけど？」

『やっぱりそう見えましたか…？移動して早々お恥ずかしい姿を晒してしまったので今日からやっていけるか不安で…それで立ち止まってました』

まあ、これも本当だし。

紫「久々の若い女の子の社員だから部長が盛り上がっちゃって…止められなくてごめんね？」

『いえ！深澤さんもみなさんも何度も止めようとしてくださってたのわかってます！私が飲みすぎちゃったのが悪いんです。。はぁ〜…』

紫「みんな心配してただけだから大丈夫だよ笑
　入ろ〜」

深澤さんのゆる〜っとした雰囲気に流されてビルに入る。

エレベーターを待っていると

橙「あ！ふっかさん！Aちゃん！おはようございます！」

紫「康二おはよ」

ひー！！！！会いたくない人No. 1！！