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帰りは淳太くんと2人。
いつもはしげがいるんだけど、居残りらしくて。
淳太「なー、ちょっと寄り道せん?」
『いいねー、どこいく?』
いつもは寄り道なんてせずに、直帰の私たち。
しかも淳太くんからの誘いは珍しい。
淳太「小瀧がバイトしてるカフェ。ちょっと見に行かん?」
『うん。面白そうやね』
カフェでバイトしてるってのは聞いてたけど、
実際働いてるところは見たことがないから案外楽しみだったり。
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淳太「ここやで」
家からさほど遠くないところにあるカフェ。
外見からしてオシャレ感が漂っている。
スマートに扉を開けてくれた淳太くん。
こういうところ、ほんと女子に人気なのよね。
なのにモテないあら不思議。
「いらっしゃいませー!」
店内に入るやいなや、毎日聞いているあの元気のいい声と、こちらもまたクラスの女の子から大人気の爽やかスマイルで出迎えてくれた店員さん。
「お客様、何名様ですか……って淳太やん」
淳太くんだとわかった望くんは、営業スマイルをやめ、いつものウザ絡みバージョンに戻った。
淳太「おいなんやその態度。お客さんやぞ」
望「はいはい。どうせ、ひ!と!り!やろ。あっちのカウンターへどーぞ!」
淳太「ひとりを強調すんな!アホ!」
え、淳太くん。いつも独りでカフェきてんの……?
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作者名:ちぃすけ | 作成日時:2020年4月7日 21時