大切な仲間だから【橙】

３.大切な人は…？ ページ3

…



ど、どうなったんや！？



少しずつあたりの景色が見えるようになってきた。



？「…フッ…ハ、ハハハハハッ！」



黒いモヤはいきなり笑いだした。



さっき、めっちゃ苦しんでたのに…！



カーテンの影にいたそいつはこっちに近づいてくる。



に、逃げないと！！！



そう思うのに、体が全く動かない。



？「アア…ヤット解放サレタ…
ナゼカッテ？ソレハナァ…」



そいつは俺の鼻に当たりそうなほど近づいてきてから言った。



？「オ前ノ『大切ナ人』を消シテヤッタカラダヨォ」



ゆっくりとそう言い放った。



ジェル「…は！？」



？「嘘ダト思ウナラ、自分デ確カメテミナァ」



そう言うと、そいつはｽｯっと消えていった。


気がつくと空も明るく、もとに戻っていた。



ジェル「………！」



あいつ…「お前の『大切な人』を消した」って言ってなかった？！？



ジェル「嘘…やろ…？」



そこで一気に力が抜けて、椅子に座り込んだ。



ジェル「まさか、な！」



きっと悪い夢か何かを見てたんや。



きっとそうやろ！！！



俺はスマホに目を移した。



ジェル「…え？」



さっき開いたさとちゃんのライブ画面が…



オフラインになってる！？



なんでや！！



だって、確かにオンラインになってたはず…！



胸騒ぎがする。



なんかあったんかな！？



俺はさとちゃんに電話をかけた。



プルルルルル…プルルルルルル…



いくら鳴らしても出ない。



ジェル「…っ、さとちゃん！！！」



俺は同じマンションにある、さとちゃんの部屋に向かうおうと、夢中で部屋を飛び出した。

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