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あれから、気がついたら寝ていたけど
そのせいで顔のコンディションが良くない。

慌てて冷やすけど
腫れぼったい目が
昨日の出来事を思い出させる。

目を冷やすのに時間が取られて
急いで支度をして部屋を出た。

コートの樹くんの香りが、
全然弱まらなくて
袖を通すたびに胸が苦しくなる。

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集合時間に
ロビーで永瀬くんと岸くんと合流した。

「おはよう、…なに自分寝てないん？」

ーーえ？あ、うん、あの、枕合わなくて。

「何その理由、笑」

「先輩だいじょぶっすか？！
　朝ごはんも食べこなかったから心配してました！」

ーー大丈夫、朝はもともと食べない派だし。
　さーいこう！今日は長いよー。

仕事モードに切り替えて
展示会へと向かう。

たくさんの企業が出店する中、
うちの会社のブースも大盛況ということもあり、
あっという間に1日は過ぎてった。

新幹線では月曜日、振替休日とるとらない？の話をする2人。どうする？って聞かれたけど、
今は余計なこと考えたくない。

2人には、出社するよ。とだけ伝えた。

仕事をしていれば忘れる。
2週間前まで、存在も知らなかった人なんだから、

そう何度も自分に言い聞かせて、
2人と別れ、最寄駅から家へと向かう。

つい一昨日、
彼の車を停めた場所を通る。

自然と
あの日の事が思い出される。

(くるしい、、)

彼はメッセージを見て
何か連絡をくれたのだろうか？

それすらわからない。

私のスマホにはもう
彼からの通知も連絡先もない。

心を決めて、
着信拒否と、連絡削除をしたはずなのに

とてつもなく大きな後悔が迫る。

その後悔に気がついた時、
自分の行動が正しかったと理解した。

今電話番号があったら、
私は多分電話してたとおもう。

(これでよかったんだ。)

そう何度も言い聞かせた。