love u... 83 ページ34
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ーーありがとう、でも
樹くんと私はやっぱり住む世界が違うよ。
言おうと思った言葉は
でも、までで遮られた。
….彼にキスをされている。
今日ほのかに香っていた彼の香水を
より濃く感じて、状況を理解する。
思考停止。
この言葉の意味はまさしく
いまの私の状態のことだろう。
何も反応できないまま、彼の唇が離れる。
そして
『俺の言葉、信じてよ。
返事は後でいいから。』
という彼の言葉が車内と
全く動かない私の脳に響く
気がつくとドアが開けられ
車を降りた。
連絡待ってるから、という彼に
うん、と返事をして荷物を受け取る。
じゃあ、ありがとう、またね。の言葉にも
オウム返しのように同じ言葉を言ったと思う。
ふと、気がつくと
玄関にいる私。
彼の車からここまでの記憶を奪うほどの出来事
無意識に唇を触る。
さっきの出来事がリフレインする。
(だめだ、何も考えられない)
考えることを放棄して
部屋に入ると
赤ワインの香りがまた、彼のことを思い出させた。
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作者名:Nagi | 作成日時:2021年2月27日 0時