StLtH27 (ページ32)

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美「どお？」

「あはは(笑)」

どお？じゃねーわい！とジェシーさんが声を上げると、どけどけと樹さんと風磨さんがステージを占領してラップソングバチバチでそれを楽しんでたらみゅうさんはそんなわたしを見つめてちょっと拗ねたように顔を逸らした。

美「・・・、」

「(笑)」

まぁ、POP VIRUSも良かったですけどね？(笑)

まぁそんなこんなで、もうすぐ10時なろうとしていて中々席を立たない私にみゅうさんは「約束だかんな？帰るぞ？」と時計を指差した。

「・・・はい、」

約束だしなぁ、と思って無理言ってみゅうさんに連れてきて貰ったんだからこれ以上無茶言っちゃいけないよと思って立ち上がる。今日も十分、楽しかったわけだし。

「来年は絶対にタルーレでオールする！」

美「絶対やめた方がいい(笑)」

もうAにとって悪影響すぎるでしょ、ここ。とみゅうさんは笑うと、「ほらバイバイして帰るよ」と私の腕をポンポンした。ちゃんとみなさんに挨拶してら、「またおいでね～」って言って貰えた。

岸「メリークリスマス♪」

「はい(笑)」

美「(笑)」

みゅうさんはみゅうさんできっとまだ居たかったのかもしれないのに私のわがままに責任を持っていくれて一緒に帰ろうとしてくれるから、急に申し訳なくなって階段を上がったところで「私一人で帰れるからまだ居たら？」と彼に伝えると、予想してなかったのか彼は戸惑ったような表情を見せた。

美「え？」

「私、すごい楽しかったし、みゅうさんに無理言ってまで来て良かった。あとは、みんなと楽しんでね」

美「ちょっと、A？」

私がまた下に行くように彼の背中を押して促そうとすると彼は「いや、待ってよ」と私を見つめた。

美「俺はAと居たいんだけど？」

「っ、」

美「ふふ、そんな寂しいそうな顔で『みんなと楽しんでね』って言われても、Aのこと置いてけないでしょ？(笑)」

そういうみゅうさんは「帰るよ」と私の手を引っ張った。
外に出ると寒くて、ちゃっかり上着の中に収められてしまった繋がれた手をみゅうさんは嬉しそうに見つめるわけで。

昨年のクリスマス前を思い出した。
こんな風に、寒い日だった。

家の方角に足を向けるみゅうさんに「ねぇ」と声を掛けると彼は「ん？」と私を見下ろした。