StLtH26 (ページ21)

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1157 (2020/7/9) ページ21

そして、それから1週間後。

謙さんのプロポーズ大作戦を2週間後に控え、その準備も着々と進んでいた。謙さん曰くハルちゃんは仕事がハードな時期で休みがあったとしてもタルーレに行けるほど暇ではないらしく、私はその隙にタルーレの構造を見て当日のどうしようかと考えていた。

のと・・・。

「いらっしゃいませ！何名様でいらっしゃいますか？」

サ「お待たせしました～」

樹さんと謙さんが準備でお店を空けてる間にヘルプとして入ることになった私たち。本当は私と顕嵐だったのだけど、そんな顕嵐はじんのバースデー旅行に行ってしまったわけで。サクラちゃんみたいな彼女が居て本当に良かったよ、と思いつつサクラちゃんも顕嵐の居ないうちに作間くんと仕事が出来ると嬉しそうだった。

北「休憩していいよ」

サ・A「「はーい」」

ふぅ、と息を吐くと「今頃楽しんでんのかなぁ」とサクラちゃんが目を細めた。

サ「私たちだけ仲間外れだし」

「うん」

まぁ、仕方ないか。

顕嵐に言われた通り、私は自分の誕生会の時を思い出して倍返しな誕生日プランを考えていた。じんの喜びそうなこととか、私がしてあげたかったこととかいろいろ考えてプランを練って会場だって探したけど。

「毎年じんの誕生日に手紙書いて渡してたんだけどなぁ」

サ「うん」

「今年はもう要らないんだろうね(笑)」

サ「Aちゃん」

もう凹むのはやめようと思った。

じんだって、私が居なくても私がそれなりに前を向いてるように彼も彼なりにそれなりに楽しくやってるんだろう。

じんが幸せなら、いいんだ。

そう思って早めに休憩を終わらせてフロアに出た。

サ「はぁ～疲れた」

北「お疲れ、賄いあるから食べてってね」

「北斗さんありがとうございました」

北「こちらこそ」

北斗さんが私たちを残して出て行くとサクラちゃんのスマホがなって「あっ！」と声を出した。

サ「ちゃかちゃんからビデオ電話！」

「え！」

顕嵐じゃなくちゃかちゃんからっていうのがなんともらしくて、サクラちゃんの隣に移動して画面を覗き込んだ。