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「やめてよ」
美「可愛いってよ」
「あぁもう、すみません」
そういうみゅうさんにお姉さんがニヤニヤするから頭を下げてからみゅうさんを引っ張って次の場所に行くと、「彼女は否定しなかったね」とちゃっかり口にするからため息を吐くことしかできなかった。
美「ふふ(笑)」
パセリ・・・じゃなくてウッドストックをイメージされただろうその黄色い部屋でめちゃくちゃテンションが上がって写真を撮ってた私を隠し撮りしてはキャッキャ嬉しそうにするみゅうさんにちょっと呆れながらも、私もみゅうさんと来れて良かったなぁ・・・と心の中で思ったのは内緒。
最後にグッズ売り場で「みゅうさんのお誕生日だから欲しいの買ってあげる」って言うと「もうプレゼントは貰ったんだからいいの」と彼は頑なに「いらない」と言い張り続けた。
「買うのに」
美「逆にAは欲しいのないの？」
「・・・ない」
美「あれ？」
あるって言ったら絶対買うって言うじゃん、と思ってそう嘘を吐いたけど。みゅうさんは「あ、俺やっぱ欲しいのあるわ」と私を見つめた。
「なに！」
美「食い気味(笑)」
みゅうさんは私の顔を見て笑うと、「おそろしよ」ってペアコーナーを指差した。
「おそろ？」
美「うん」
みゅうさんは頷くと「どれにする？」と忽ちそれらを手にした。そんなみゅうさんを見て私も同じようにそれに集中する。
「あ、これがいい」
美「え？(笑)靴下？」
「うん」
靴下かぁ、とみゅうさんは微笑んで「いいよ」って返事してくれる。「あぁでもこの色」ってマスタードに近い色を見つめて「ちょっといつ履くかわからないな」って呟いたらみゅうさんが「家でいいじゃん」と口にして私を見つめる。
「そうだねー。みゅうさんはこれでいいの？」
美「うん。可愛いし」
「ほんと？」
美「靴下のお揃いとかめっちゃいいと思うし」
じゃあこれ私が買う、ってその手から奪おうとしたら頑なに離さないから「伸びるよ？」と笑うと彼は「はぁ、じゃあ今回は甘えちゃおうかな」と口角を上げる。
「やった」
美「(笑)」
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作者名：愛美
| 作成日時：2020年7月5日 14時
