StLtH22 (ページ8)

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「約束もしたの。けど、私はもう果たせないと思う。この先、私は間違うだけだと思う。」

神「・・・、」

「ごめんなさい。もういくら謝っても許して貰えないね」

どうせ、最後になるなら言いたいこと全部言ってしまおう。

じんに言いたいこと、全部。後悔しないように。

「じんの側に居ると弱いままだと思ってた。弱い自分を、じんのせいにしてた。甘やかして貰ってるから自分はこうなんだって、どこかそう思ってた。強くなりたくて、なんでか分かんないけど人に甘えないで生きたくて。だけど、じんからは離れなれなくて、そんな自分も嫌で。じんのこと大事なのに、たくさん傷つけて、後悔して、じんが辛い時一緒に居たかったのに合わせる顔なくて。悔しくて。どうしようもなくて、、、」

神「、、、」

「私の言葉がじんにどう聞こえるかわかんない。だけど、今から言うことは全部本当に思ってることだよ」

神「わかった」

じんが居なくなって、やっと分かったの。じんが一緒にいてくれる有り難みっていうか、じんに与えて貰ったものばかりだなって思って。あの日からずーっと私の側に居てくれて、ずーっと私のこと守ってくれたから今の私があるのに、それすら忘れて。じんの側を離れるのがどれぐらいのことか分かってなかった。

じん。

ごめんね。

ありがとう。

もうどうやって伝えていいかわかんない。

ただ、私に幸せをありがとう。

どうやって返すべきか分かんなくて、小さなことばっかりやってごめんね。

どうしても最後にじんのためになりたかったんだけど、ためになれたかわかんない。

海で会えた日、凄く凄く嬉しかった。

会えて、嬉しかった。

もう一度抱きしめてくれて、もう一度愛して貰って、楽しいことしてくれて、私と笑ってくれて、不安になった時に真っ先に会いに来てくれて抱きしめてくれて、また私を見つけてくれて。

全部、じんだった。

私の近くで私がそれ以上弱い人間にならないようにどんな時も支えてくれたのに。

「こんな私を、好きで居てくれてありがとう。」

愛おしく思ってくれて、ありがとう。

神「・・・っ、」

「っ、じん？」

飛びつくように強く抱きしめられて、息ができなくなるほど苦しい。

神「A、いなくなんないで。お願い、俺の側にいて」