StLtH22 (ページ32)

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エ「・・・、」

ジェ「これでも結構我慢してるんだけど」

エ「我慢してるの？」

ジェ「そりゃ、そうでしょ」

こういう会話をするのも初めてで、真面目に聞こうと思ってジェッたんのいるソファーの前に腰を下ろした。

ジェ「エリ、これ以上近づかないでよ」

エ「なんで？」

ジェ「・・・俺に何されてもいいの？」

エ「・・・何するの？」

ジェ「・・・。」

私を見下ろすジェッたんの目が今までと見たことあるものと全然違くて、「これが男の人としてのジェッたんなんだ」と思った。

ジェ「エリカ、俺のことなんだと思ってるの？」

エ「・・・。」

ジェ「遊ぶなよ」

私の手を引っ張って、そのまま「早く寝ろよ」って寝室に連れてかれる。

エ「遊んでなんかないよ」

ジェ「じゃあ何？なんでそういうこと言うの？」

俺、一応男だからね？と言われて何も言えなくなった。

エ「エリ的には、これも努力っていうか」

ジェ「だから、こういうのは努力でどうにかなんないの」

エ「でも、」

ジェ「そうやって『申し訳ない』って気持ちだけで来られても俺も自分が情けないんだけど？」

そう言われて本当になんて言っていいか分からなくて、「あの、エリはね」と口を開く。

エ「ジェッたんのこと、すごいいい人だと思うの」

ジェ「・・・。」

こんなに良くされて、好きになれないなら自分おかしいって思うくらいきっとジェッたんはすごく素敵な人なんだけど。

エ「私、けいちゃん以外と付き合ったことないし、どうやって恋愛を始めていいかわかんないの」

ジェ「・・・、」

エ「でも、ジェッたんと一緒にいるのはすごく楽しいし、落ち着くんだよ」

今はそれしか言えないんだけど、なんて言うか、私が私なりのやり方で彼のことを大切に思っていることが伝わればいいんだけど・・・どう表現していいかわからなくて。

ジェ「そっか」

エ「うん」

ジェ「・・・」

エ「エリに呆れる？」

ジェ「え？」

エ「こんなんだから」

そういえば彼は「そんなことないでしょ」と笑った。

ジェ「一緒に寝よ」

エ「え！？」

ジェ「大丈夫、なんもしない」

エ「う、うん」

ジェ「もっと話そうよ」

そう言って隣に寝転んだジェッたんは「我ながら可笑しなことばっかしてるわー・・・」と呟くと私の方に顔を向けた。